Microsoft Windows の Win32k.sys ドライバに起因する Null ポインタデリファレンスの脆弱性(Scan Tech Report)
1.概要
脆弱性と脅威
エクスプロイト
Microsoft Windows の Win32k カーネルモードドライバに Null ポインタデリファレンスが発生する脆弱性が報告されました。
システムにアクセス可能なローカルの悪意あるユーザに利用された場合、ブルースクリーンを発生させ、システムを不正に停止される、あるいは管理者権限を取得され、本来許可されていない操作が実行される可能性があります。
脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、対象のユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。
2.深刻度(CVSS)
7.2
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2011-1985&vector=%28AV%3AL/AC%3AL/Au%3AN/C%3AC/I%3AC/A%3AC%29
3.影響を受けるソフトウェア
サポートされる全ての Microsoft Windows OS
4.解説
Microsoft Windows には、ウィンドウやグラフィックなどを管理する Win32k カーネルモードドライバ (Win32k.sys) が実装されています。
Microsoft Windows の Win32k.sys には、ユーザモードからカーネルモードに渡されるデータの取り扱いに不備が存在するため、SendMessageCallback などの非同期メッセージ関数を介して不正なデータを含む特定のメッセージを引き渡された場合、Null ポインタデリファレンスが発生する脆弱性が存在します。
この脆弱性を利用することでシステムにアクセス可能なローカルの攻撃者は、ブルースクリーン (BSOD) を発生させ、結果としてシステムをサービス不能状態にする、あるいは権限昇格を行い、カーネルモードの権限で任意のコードを実行する可能性があります。
この脆弱性を攻撃者に悪用された場合、32-bit 環境では任意のコード実行が可能だが、64-bit または Itanium 環境ではシステムがサービス不能状態に陥るのみであることが、Microsoft より報告されています。
5.対策
(有料版掲載項目)
6.ソースコード
(有料版掲載項目)
(執筆:株式会社ラック コンピュータセキュリティ研究所)
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《ScanNetSecurity》