IPA 個人脅威第 1 位 フィッシング詐欺、サービス提供者側ができることは何か | ScanNetSecurity
2024.05.18(土)

IPA 個人脅威第 1 位 フィッシング詐欺、サービス提供者側ができることは何か

 日本電気株式会社(NEC)は4月28日、サービス提供者側が行うべきフィッシング対策について、同社セキュリティブログで解説している。NECサイバーセキュリティ戦略統括部 セキュリティ技術センター サイバーインテリジェンスグループの郡司氏が執筆している。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー

 日本電気株式会社(NEC)は4月28日、サービス提供者側が行うべきフィッシング対策について、同社セキュリティブログで解説している。NECサイバーセキュリティ戦略統括部 セキュリティ技術センター サイバーインテリジェンスグループの郡司氏が執筆している。

 警察庁が3月16日に発表した「令和4年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によると、2022年のフィッシング報告件数は96万8,832件と前年比84.0%の増加となり、IPA 発行の「情報セキュリティ10大脅威 2023」でも、「フィッシングによる個人情報等の詐欺」は個人における情報セキュリティ脅威の1位と位置付けられている。

 同ブログでは、サービス提供者側が行うべき4つのフィッシング対策として下記を挙げている。

・サイトやメールが本物であることをユーザーが確認できるようにする
ドメイン名は組織のブランドであることを意識し、適切に維持・管理・周知する
提供しているすべてのサイトにサーバ証明書を導入する
SPF・DKIM・DMARC・BIMIを適切に設定し、ユーザーが正しい送信者からのメールであることを確認することができるようにする

・偽サイトを極力減らす
偽サイトに使われそうなドメインをあらかじめ取得しておく
偽サイトを見つけたらJPCERT/CCに依頼し閉鎖するよう働きかけを行う

・サービス利用時の本人確認を強化する
フィッシングにより流出した情報だけではサービスを利用できないように、多要素認証を導入する

・ユーザーとのコミュニケーションを深める
自組織を名乗るフィッシングメールやフィッシングサイトを確認した場合は、ユーザーへの注意喚起を行うことや、ユーザーの問い合わせ窓口を用意する
普段からユーザーと情報をやりとりできるチャネルを複数確保しておく

《高橋 潤哉》

関連記事

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

    ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

  2. 範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

    範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

  3. 東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

    東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

  4. 検診車で実施した胸部レントゲン検診が対象、川口市の集団検診業務委託先へランサムウェア攻撃

    検診車で実施した胸部レントゲン検診が対象、川口市の集団検診業務委託先へランサムウェア攻撃

  5. 認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とは

    認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とはPR

  6. 脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

    脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

  7. 個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

    個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

  8. NRIセキュア 研修コンテンツ「セキュアEggs」基礎編オンデマンド提供、30日間アクセス可

    NRIセキュア 研修コンテンツ「セキュアEggs」基礎編オンデマンド提供、30日間アクセス可

  9. DHCP のオプション 121 を利用した VPN のカプセル化回避の問題、VPN を使用していない状態に

    DHCP のオプション 121 を利用した VPN のカプセル化回避の問題、VPN を使用していない状態に

  10. runc におけるコンテナ内部からホスト OS への侵害が可能となるファイルディスクリプタ情報漏えいの脆弱性(Scan Tech Report)

    runc におけるコンテナ内部からホスト OS への侵害が可能となるファイルディスクリプタ情報漏えいの脆弱性(Scan Tech Report)

ランキングをもっと見る