人気が高いほど抱える脆弱性は増えるが、大ヒットアプリは逆に少ない(SDNA) | ScanNetSecurity
2024.03.29(金)

人気が高いほど抱える脆弱性は増えるが、大ヒットアプリは逆に少ない(SDNA)

SDNAは、「Androidアプリ脆弱性調査レポート 2017年4月版」を公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
アプリのダウンロード数別に見た脆弱性リスク状況
アプリのダウンロード数別に見た脆弱性リスク状況 全 3 枚 拡大写真
ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社(SDNA)は4月10日、「Androidアプリ脆弱性調査レポート 2017年4月版」を公開した。本レポートは、市場に流通しているAndroidスマートフォンアプリケーション(apkファイル)から、「脆弱性のあるアプリ」の動向について分析した結果をまとめたもの。

これによると、「ひとつでも脆弱性リスクが存在するアプリ」が全体の中で占める割合は、2013年の調査では96%、2015年は93%と減少傾向だったが、今回の調査では95%と増加傾向へと転じている。人気別で見ると、ダウンロード数が多く人気があるアプリほど機能が豊富なため、脆弱性リスクも高くなる。しかし、ある一定のダウンロード数(5000万~1億)を超えると、一転して脆弱性の数が少なくなっている。これは、ヒットアプリの多くは豊富な資金や高い開発力を持つベンダーによって開発されているためと推測している。

コンポーネントで見ると、「Activity」「Content Provider」といったコンポーネントにアクセス制御不備があるアプリは減っているものの、「Broadcast Receiver」と「Service」にアクセス制御不備が見られるアプリは逆に増えている。通信で見ると、インターネット通信を使用するアプリの割合は96%に増加し、このうち暗号通信(HTTPS)を行うアプリの割合は94%に増加している。一方で、脆弱な暗号技術を使うアプリは全体の64%を占めた。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 富士通の複数の業務パソコンにマルウェア、個人情報を含むファイルを不正に持ち出せる状態に

    富士通の複数の業務パソコンにマルウェア、個人情報を含むファイルを不正に持ち出せる状態に

  2. ランサムウェアに身代金を支払う傾向の強い組織の構造が明らかに

    ランサムウェアに身代金を支払う傾向の強い組織の構造が明らかに

  3. 総務省「無線LANセキュリティガイドライン」更新、自宅と公衆に分冊

    総務省「無線LANセキュリティガイドライン」更新、自宅と公衆に分冊

  4. プロ e スポーツ選手のアカウントにハッキング

    プロ e スポーツ選手のアカウントにハッキング

  5. 日東製網へのランサムウェア攻撃、約 1 ヶ月で全システム復旧

    日東製網へのランサムウェア攻撃、約 1 ヶ月で全システム復旧

  6. 時給7,500円 ~ 総務省、非常勤サイバーセキュリティ人材募集 月2時間 霞が関勤務

    時給7,500円 ~ 総務省、非常勤サイバーセキュリティ人材募集 月2時間 霞が関勤務

  7. UDP ベースのアプリケーション層プロトコル実装にサービス運用妨害(DoS)の脆弱性

    UDP ベースのアプリケーション層プロトコル実装にサービス運用妨害(DoS)の脆弱性

  8. 脆弱性診断の新たな選択肢「ちょうどいいレベルの診断」を AeyeScan活用でサービス化 ~ NTTデータ先端技術

    脆弱性診断の新たな選択肢「ちょうどいいレベルの診断」を AeyeScan活用でサービス化 ~ NTTデータ先端技術PR

  9. Jenkins に任意のファイルの読み取りが可能となるコマンドラインインターフェース機能におけるアクセス制御不備の脆弱性(Scan Tech Report)

    Jenkins に任意のファイルの読み取りが可能となるコマンドラインインターフェース機能におけるアクセス制御不備の脆弱性(Scan Tech Report)

  10. 「サイバーセキュリティお助け隊サービス」制度に新たに 2 類を創設、価格要件を緩和

    「サイバーセキュリティお助け隊サービス」制度に新たに 2 類を創設、価格要件を緩和

ランキングをもっと見る