大統領がハッカーに就職を斡旋(ブルガリア) | ScanNetSecurity
2024.05.04(土)

大統領がハッカーに就職を斡旋(ブルガリア)

 ブルガリア大統領のウェブサイトに先週(1月第3週)ハッカーが侵入し、ササイトを書き換える事件が発生した。侵入手口の鮮やかさに感銘を受けた大統領は、そのハッカーに職を紹介すると発表したが、当のハッカーからは未だ(1月23日現在)何の連絡もない。Petar Stoya

国際 海外情報
 ブルガリア大統領のウェブサイトに先週(1月第3週)ハッカーが侵入し、ササイトを書き換える事件が発生した。侵入手口の鮮やかさに感銘を受けた大統領は、そのハッカーに職を紹介すると発表したが、当のハッカーからは未だ(1月23日現在)何の連絡もない。Petar Stoyanov大統領はメディアのインタビューに応え「彼(ハッカー)に仕事を紹介することに関しては、何の迷いもない。彼には素晴らしい才能がある。何故なら、セキュリティが施されている政府のサイトに何の足跡も残さず、そして他の情報を破壊することなく侵入することができたのだから」と述べている。尚、ブルガリアにはハッキング行為を取り締まる法律はない。

 改変された大統領のサイトには、共産主義政治体制の終焉後、繁栄を求めて10年以上も迷走するブルガリアの政情に絶望したメッセージが残されていた。『なぜ、ハッキングをしたかって?理由は簡単だ。僕の両親は貧乏だし、僕にはコネがないから職にも就けないし、友人の殆どは外国でひと財産を築こうとしているし、他には…もう、この辺で十分だろ』

 大統領の広報担当Neri Terzierva氏によると、大統領のウェブサイトを管理しているコンピュータ会社は、同社の求人に応募したが不採用となり、それを不満に思っている人物の仕業ではないかと疑っている。さらに、同氏は大統領の今回の発表について「ブルガリアのコンピュータ専門家は、報酬の良い西側諸国に流出してしまう傾向にある。大統領は優秀な専門家を国内に留まらせる方策を探していた」と述べた。

 ブルガリアのコンピュータ専門家が一ヶ月で稼ぐ報酬は約150ドルに対し、ドイツでは約5000ドルとなっている。


《ScanNetSecurity》

PageTop

アクセスランキング

  1. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  2. クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

    クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

  3. 信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

    信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

  4. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  5. 「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

    「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

  6. SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

    SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

  7. 山田製作所にランサムウェア攻撃、「LockBit」が展開され複数のサーバのデータが暗号化

    山田製作所にランサムウェア攻撃、「LockBit」が展開され複数のサーバのデータが暗号化

  8. 「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

    「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

  9. 2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

    2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

  10. トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

    トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

ランキングをもっと見る