サイバー犯罪の増加で暗号技術市場が拡大(Frost & Sullivan 社)
Frost & Sullivan 社は7月3日、インターネットを介して伝送される機密情報量の急増に伴い、暗号技術市場が著しく成長しているとする報告書を発表した。同報告書は、ハッカーやサイバーテロリストの脅威が暗号技術市場の拡大を推し進めていると説明する。
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報告書によると、データ保護関連の市場規模は2000年の1億7600万ドルから2007年には4億5760万ドルに達すると予測される。同社の上級アナリストBrooks Lieske 氏は報道発表資料の中で「ハッカーの主な攻撃目的は、もはやサービスの機能停止やウイルス感染ではない。彼らは現在、ウェブサイトやコンピュータシステムから電子メールを盗み読んだり機密情報を窃取するなど、あまり目立たぬが大きな被害に発展する恐れのある悪質な行為に及んでいる」と述べた。さらに、同報告書は、米国家安全保障局(NSA)や北大西洋条約機構(NATO)などの国際機関がサイバー攻撃対策に投じる費用の増加、そして伝送される情報の機密性を確保するシステムのセキュリティ強化などについて説明している。また、用心深いユーザは、軍の関連機関が多大な関心を示しているワイヤレス対応の暗号技術を取り入れるなど、多層構造のセキュリティシステムを導入する傾向にあると報告している。
《ScanNetSecurity》