IDSを使ったLinuxセキュリティアップ入門(5) | ScanNetSecurity
2026.09.15(火)

IDSを使ったLinuxセキュリティアップ入門(5)

 前回は、ログフォルダの作成および設定ファイルであるsnort.confの基本的な編集を行った。今回は、セキュリティ関連の対策として、専用ユーザの作成と関連するフォルダのパーミッション変更を行うことにしよう。

特集 特集
 前回は、ログフォルダの作成および設定ファイルであるsnort.confの基本的な編集を行った。今回は、セキュリティ関連の対策として、専用ユーザの作成と関連するフォルダのパーミッション変更を行うことにしよう。


●Snort専用ユーザの作成

 まず、Snortの専用ユーザの作成である。なぜ、専用ユーザを作成するのか、その意義を簡単に説明しておこう。

 通常、Snortの起動はroot権限で行わなければならない。しかし、単純にrootのままでSnortを起動させておくと、Snortがクラックされてしまった場合、root権限までが奪われてしまう可能性があるのはお分かりだろう。そこで、Snort専用ユーザを作成し、Snortを起動する際にそのユーザで起動するようにするのだ。実際には、起動オプションでユーザを指定して起動させることになる。

 また、専用ユーザは、システムログイン機能を不可に設定しておく。こうしておけば、万が一Snortがクラックされてしまっても、起動ユーザを装ってシステムに侵入することができなくなる。もちろん、root権限を奪われる心配もなくなるわけだ。ただし、Snortに関連する各フォルダのパーミッションは、専用ユーザのみアクセスできるよう変更を行っておく必要がある。

 Snortといえども人間が作っているプログラムだ。脆弱性がまったくないとは言い切れない。いつ、どのような形でセキュリティホールが明らかになるか分からないのだ。専用ユーザの作成は、まさに転ばぬ先の杖なのである。

 それでは、専用ユーザ作成の具体的な手順を見てみよう。作成するのは、ユーザとグループである。ここでは、GUIのユーザ管理ツールを使ったユーザ作成から説明する。


1)スタートメニューから[システム設定]→[ユーザとグループ]を選択する。
 ユーザ管理は、通常rootしか扱うことができない。そのため、一般ユーザで利用しようとする場合、rootのパスワードを入力するよう求められる。ダイアログボックスが表示されたらパスワードを入力し、[OK]をクリックする。これで、ユーザ管理ツールが起動する。

2)「ユーザ」パネルが開いているのを確認し、「ユーザの追加」ボタンをクリックする。
 「新規ユーザの作成」ダイアログボックスが開く。

3)各項目について、以下のように入力する。

・ユーザ名:「snort」とする。
・氏名:空欄でかまわない。
・パスワード:最低でも6文字以上を指定しよう。短いパスワードでは警告メッセージが表示され、受け付けてもらえないので注意する。
・ログインシェル:ドロップダウンリストから「/sbin/nologin」を選択する。
これで、ユーザsnortを使ってシステムにログインすることはできなくなる。・ホームディレクトリの作成:オフにする。システムにログインすることはないので、ホームディレクトリも必要ない。
・ユーザ用にプライベートグループを作成:オンにする。グループsnortが自動作成される。
・ユーザIDを手動で指定:ユーザIDを特別に指定する必要がなければ、オフのままでいい。

4)[OK]ボタンをクリックする。

 以上で、ユーザ「snort」とグループ「snort」が作成される。ユーザ管理ツールのリストに表示されているかどうか確認しよう。ユーザsnortは、いわば実体のないユーザで、rootがSnortを起動するためだけにあるものだ。


【執筆:磯野康孝】

(詳しくはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec

《ScanNetSecurity》

PageTop

アクセスランキング

  1. 町職員(57歳・女性)が廃棄対象の公文書等を持ち帰り保管、裏面に大量の小説のコピー

    町職員(57歳・女性)が廃棄対象の公文書等を持ち帰り保管、裏面に大量の小説のコピー

  2. イギリス政府「パスワード廃止」本格開始

    イギリス政府「パスワード廃止」本格開始

  3. 日本大学理工学部教職員のアカウントに対し巧妙に偽装されたフィッシングメール、多数の不審メールを送信

    日本大学理工学部教職員のアカウントに対し巧妙に偽装されたフィッシングメール、多数の不審メールを送信

  4. IPA「経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック」公開 ~ 脅威に立ち向かうには経営者の関与が不可欠

    IPA「経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック」公開 ~ 脅威に立ち向かうには経営者の関与が不可欠

  5. 日本企業はセキュリティの「意思決定」を外部委託 ~ MM総研調査

    日本企業はセキュリティの「意思決定」を外部委託 ~ MM総研調査

ランキングをもっと見る
PageTop