lighttpd の Connection ヘッダの処理に起因する DoS の脆弱性(Scan Tech Report)
lighttpd には、特定の Connection ヘッダを含む不正なリクエストを処理した場合に、サービス運用妨害 (DoS) が発生する脆弱性が存在します。
脆弱性と脅威
エクスプロイト
lighttpd には、特定の Connection ヘッダを含む不正なリクエストを処理した場合に、サービス運用妨害 (DoS) が発生する脆弱性が存在します。
リモートの第三者に利用された場合、CPU リソースを大量消費させ、lighttpdまたはシステムの正常な動作を妨害する可能性があります。
脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、影響を受けるバージョンの lighttpd を利用するユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。
2.深刻度(CVSS)
5.0
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2012-5533&vector=%28AV%3AN/AC%3AL/Au%3AN/C%3AN/I%3AN/A%3AP%29
3.影響を受けるソフトウェア ※
lighttpd 1.4.31
※影響を受けるバージョンの lighttpd が含まれる、Linux ディストリビューションにおいても、この脆弱性の影響を受ける可能性があります。
4.解説
lighttpd には、HTTP ヘッダ情報を分割する http_request_split_value() 関数 (request.c) における Connection ヘッダの取り扱いに不備があります。
このため、当該ヘッダに空のトークンを指定した不正な HTTP リクエストを処理した場合に、繰り返し空のデータを読み込み続けてしまう無限ループに陥り、大量の CPU リソースを消費する脆弱性が存在します。
この脆弱性を利用することで、リモートの攻撃者は、lighttpd が稼動するシステムのパフォーマンスを低下させ、lighttpd をサービス不能状態にする可能性があります。
なお、この脆弱性は、lighttpd 1.4.31 で修正されたバグ (Bug #2413) 修正の不備に起因することが、lighttpd.net より報告されています。
lighttpd Bug #2413
http://redmine.lighttpd.net/issues/2413
5.対策
以下の Web サイトより lighttpd 1.4.32 以降を入手しアップデートすることで、この脆弱性を解消することが可能です。
lighttpd 1.4.32:
http://www.lighttpd.net/download/
あるいは、以下の Web サイトより、適切パッチを入手し ighttpd 1.4.31 に対して適用することでも、この脆弱性を解消することが可能です。
lighttpd-1.4.31_fix_connection_header_dos.patch:
http://download.lighttpd.net/lighttpd/security/lighttpd-1.4.31_fix_connection_header_dos.patch
6.ソースコード
(Web非公開)
(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター)
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Scan Tech Report
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》