標的型攻撃の件数は減少するも、その手口は多様化(IPA)
IPAは、2015年7月~9月の四半期における「サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)運用状況」を公開した。
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情報提供のあった88件のうち、標的型攻撃メールとみなした情報は23件。件数は全体的に減少傾向にあるが、前四半期よりも多様な手口が観測されており、予断を許さない状況としている。特に添付ファイルでは、もっとも多かった「ショートカット(lnk)」ではJavaScriptとVBScriptが仕込まれているショートカットが確認されており、感染させられるウイルスも異なるものであった。次に多かった「Office文書ファイル」では、Officeファイルを攻撃に使用しながらも、Office自体の脆弱性は悪用されていなかった。
メール送信元地域では「不明」が52%を占めるが、「日本」の22%をはじめアジア地域が多かった。不正接続地域では「韓国」が55%を占めるが、新たに「スーダン」が14%と2番目に多い地域となった。「日本」も7%と引き続き割合が多い。ただし、遠隔操作ウイルスの種類としては、いずれの不正接続地域においても既知のものが確認されている。。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》
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