摂津金属工業へランサムウェア「Avaddon」による攻撃、ログも感染し感染経路特定できず | ScanNetSecurity
2025.12.04(木)

摂津金属工業へランサムウェア「Avaddon」による攻撃、ログも感染し感染経路特定できず

摂津金属工業株式会社は6月28日、5月10日に発生した同社へのサイバー攻撃についての調査が完了したと発表した。

インシデント・事故 インシデント・情報漏えい
トップページ
トップページ 全 4 枚 拡大写真
 摂津金属工業株式会社は6月28日、5月10日に発生した同社へのサイバー攻撃についての調査が完了したと発表した。

 同社では5月10日午前8時頃に、社内出退勤システムのサーバダウンを確認、ウイルス感染が疑われたため全社員使用PCの遮断を指示するとともに、同日午前10時にはシステム障害対策本部を設置、全社員使用PCのウイルスチェックとサーバの被害状況の調査を開始、同日午後4時には専門会社にも相談を行っていた。

 同社の被害状況は、PC全185台中11台、サーバ全18台中14台のウイルス感染を確認、感染したランサムウェアはAvaddonと呼ばれるもので、感染したPCに攻撃者からのメッセージが残置されていた。メッセージには攻撃者との交渉に向けたコンタクトが要求されていたが、身代金額の記載はなく、同社では警察と相談の上で攻撃者と一切コンタクトを取らず、身代金も支払わないことで対応している。

 なお、顧客情報を含め、情報漏えいの事実は確認されていない。

 同社では感染したPCについては全台駆除または初期化を行い、サーバについては初期化または廃棄を行った。

 また同社によると、専門会社と調査を続けたが、ログ自体が感染していたことと、ログがあるサーバが感染痕に起動せず、感染経路については解明できなかった。専門会社では外部からのメールの開封や外部サイト閲覧、テレワークでの感染の可能性を指摘している。

 同社では既に、専門会社によりファイアウォールを再設定、PC全台については毎日複数のウイルスチェックを実施、メールについてはクラウド化を実施している。

 同社では今後、専門会社とともにセキュリティの強化を実施するとともに、ログが感染したことで感染経路が解明できなかったことを踏まえ、3ヶ月程度保管して閲覧できるような仕組みを検討、サイバー保険への加入を行う予定。

《ScanNetSecurity》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 流出先での営業活動が新たに判明 ~ ヤマト運輸の元従業員による情報不正持ち出し

    流出先での営業活動が新たに判明 ~ ヤマト運輸の元従業員による情報不正持ち出し

  2. テインへのランサムウェア攻撃、子会社の中国工場が 1 週間稼働を停止

    テインへのランサムウェア攻撃、子会社の中国工場が 1 週間稼働を停止

  3. 期限警告 金銭未払 情報漏えい ~ 迷惑メール「HEUR:Hoax.Script.Scaremail」が受信者を脅しそして煽る 5 つのパターン

    期限警告 金銭未払 情報漏えい ~ 迷惑メール「HEUR:Hoax.Script.Scaremail」が受信者を脅しそして煽る 5 つのパターン

  4. コバヤシのサーバに不正アクセス、情報が窃取されるもデータ暗号化や業務停止に至る被害は無し

    コバヤシのサーバに不正アクセス、情報が窃取されるもデータ暗号化や業務停止に至る被害は無し

  5. 大企業における VPN 時代の終焉ほか ~ Zscaler 2026年サイバーセキュリティトレンド

    大企業における VPN 時代の終焉ほか ~ Zscaler 2026年サイバーセキュリティトレンド

ランキングをもっと見る
PageTop