Twitterでのスパムや嫌がらせ、アカウント凍結を減らしシャドウバンを増やす方針 | ScanNetSecurity
2024.04.19(金)

Twitterでのスパムや嫌がらせ、アカウント凍結を減らしシャドウバンを増やす方針

Twitterはどういった場合にツイートがスパムと見なされるのか、アカウントが制限される可能性があるのかにつき該当する行為を言語化。さらに、今後はルール違反があってもアカウント凍結を減らし、いわゆるシャドウバンを増やすとの方針を発表しました。

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Twitter、凍結を減らしシャドウバンを増やす方針発表。凍結解除・見直し申請機能は2月提供
Twitter、凍結を減らしシャドウバンを増やす方針発表。凍結解除・見直し申請機能は2月提供 全 1 枚 拡大写真

Twitterはスパムや嫌がらせといったルール違反行為に対して、今後はアカウント凍結を減らし、かわりにいわゆるシャドウバンを増やす方針を発表しました。

どういった場合にツイートがスパムと見なされるのか、アカウントが制限される可能性があるのかについても、改めて説明しています。

Twitterはサービスの安全性についてのアカウントTwitter Safetyで、こうした内容を2つのスレッドに分けてツイートしました。まず「避けるべき事項」に関してざっくりまとめると、次の通りです。

  • 同じ内容やリンクを何度も何度も繰り返し、特にその話題と直接関係のないスレッドへ投稿すること

  • 何度も繰り返し、度を越した回数にわたって同じ人に @ メンションを飛ばして言及すること。特に同じ種類のコンテンツやリンクとともメンションすること。
    こうした行為はユーザーからブロックされたり、ハラスメントとして通報されることにもつながる。特にヘイト行為や発言を含む場合

  • ツイートに全く関係ないハッシュタグを目立つために付けること

  • 最大10個のアカウントを作っても良いが、それぞれの内容は独自であることが必須。スパム目的や、互いのツイートを繰り返しいいねし合ったりリツイートするブースト行為のための複数アカウント運用は禁止

  • 複アカを悪用して凍結を回避したりTwitterルールに違反すること

これらの完全版は公式ヘルプページにあるとされていますが、日本向けは昨年4月に最終更新の古いバージョンにリダイレクトされてしまいます。

第2のスレッドは、アカウントの凍結解除を活発に行っているとの報告です。「アカウントの再開に関する新しい基準」が何を意味するかの説明や公式リンクは貼られていませんが、トランプ前大統領アカウントを復活させた斬新な基準(民の声は天の声?)と推測されます。

こちらの本題は、今後はルール違反があった場合でも「それほど厳しくない措置を講じる」以降のくだりでしょう。「違反ツイートのリーチ(見える範囲)を制限したり、ツイートを削除するよう求めたり」は以前からTwitterが行っていることですが、即アカウント凍結の割合を減らしてソフトな対応を増やすようです。

さらに注目すべきは「強制的な行動をとったときに、それが透明性をもって分かる機能の立ち上げ」を開発中というツイートです。この新機能は2月1日(現地時間)から展開する予定とのこと。

アカウント停止に至らないが強制的、かつ透明性がない(処罰されたユーザー本人が分からない)といえば、イーロン・マスクCEOが述べていた「シャドウバン」でしょう。



シャドウバンとはアカウントは凍結されずツイートもできる、しかしツイートやアカウントが他の人には見えない・見つかりにくい状態のこと。

Twitterは公式にシャドウバンという言葉で認めたことはありませんが、リーチを制限して見えづらくする「ランク付け」があることはイーロン・マスクによる買収の前から認めていました。

買収でCEOに就任したイーロン・マスク氏は、新機能の予告としてカジュアルに「シャドウバンされているか確認できるようになる」と、そのものの言葉を使っています。

これら2つのスレッドを凝縮してまとめると「今後は禁止事項の新ルールを施行。これに違反した場合は即座にアカウント凍結せず、ツイート単位シャドウバンの比率を高めます」といったところでしょう。

一方、アカウント凍結につながる「重大な違反」としては「違法なコンテンツまたは活動への関与、暴力または危害の扇動または脅迫、プライバシー侵害、プラットフォームの操作またはスパム、および特定ユーザーを対象とした嫌がらせへの関与」とかなり絞り込んでいます。

アカウントの凍結はこうした重大な違反行為、およびルールに繰り返し、続けて違反する行為に対して執行するとの説明です。


Twitter、凍結を減らしシャドウバンを増やす方針発表。凍結解除・見直し申請機能は2月提供

《Kiyoshi Tane》

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