日経225企業の6割がDMARC導入、調査開始から27%増加 ~ TwoFive調査 | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

日経225企業の6割がDMARC導入、調査開始から27%増加 ~ TwoFive調査

 株式会社TwoFiveは5月18日、なりすましメール対策実態調査の最新結果を発表した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
⽇経225企業DMARC 導⼊状況(n=225)
⽇経225企業DMARC 導⼊状況(n=225) 全 4 枚 拡大写真

 株式会社TwoFiveは5月18日、なりすましメール対策実態調査の最新結果を発表した。

 同調査は2023年1月から5月に、日経225企業が管理・運用する5,261ドメインに加え、教育機関として大学1,114校(国立:86校 / 1,691ドメイン、公立大学:99校/ 321ドメイン、私立大学:625校 / 1,393ドメイン、短期大学:304校 / 655ドメイン)が管理・運用する4,060ドメイン、TwoFiveが利用・流通を確認したBIMI対応メールドメイン 3,724ドメインを対象に実施している。

 日経225企業は2023年5月時点で、全225社のうち約6割にあたる140社(62.2%)が少なくとも1つのドメインでDMARCを導入し、調査を開始した2022年2月から27.1%、昨年同月比で12.4%増加している。

 140社が運用するDMARC 導入済み971ドメインの内、強制力のあるポリシーである quarantine(隔離)、reject(拒否)に設定しているのは全体の31.7%で、none設定によるモニタリング段階が大半で、1年前の33.5%から全体比率は増えていない。

 大学でのDMARC導入率は9.4%にとどまり、日経225企業の結果と比較すると非常に低く、なりすましメール対策が進んでいないと指摘している。DMARC 導入ドメインのうち、86.6%はポリシーがnone で、強制力のあるポリシー(quarantine、reject)への切り替えも今後の課題としている。

 BIMI の対応について、2023年4月現在で3,724ドメインがDNS上にBIMIレコードを設定していたが、ロゴの所有証明のために必要となるVMCを設定しているのは865ドメイン(23.2%)にとどまった。

 VMCを設定している865ドメイン中252ドメイン(29.1%)にも、何らかの設定不備が確認され、最も多いのがVMCに指定されたドメイン名とBIMIレコードのドメイン名が一致しないケース(122ドメイン)で、他にはVMCの有効期限が過ぎたケース(58ドメイン)と、画像情報の不一致(33ドメイン)が確認されている。

 株式会社TwoFiveのCTO 加瀬正樹氏は本誌の取材にこたえ「フィッシング詐欺は巧妙化しており、目視によってフィッシングメールを判断することが難しくなっている状況のなかで、(怪しいメールかどうかの)判断を人にゆだねることなく、なりすましメールのリスクを機械的に確実に一定量に減らすことができる点がDMARCの長所のひとつである」とコメントした。

《ScanNetSecurity》

この記事の写真

/

特集

関連記事

PageTop

アクセスランキング

  1. レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

    レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

  2. ベルシステム24 のベトナム子会社に不正アクセス、コールセンター受託業務での顧客情報漏えいの可能性

    ベルシステム24 のベトナム子会社に不正アクセス、コールセンター受託業務での顧客情報漏えいの可能性

  3. 東京海上日動火災保険 提携先の税理士法人にランサムウェア攻撃

    東京海上日動火災保険 提携先の税理士法人にランサムウェア攻撃

  4. 富士通の複数の業務パソコンに高度な手法で攻撃を行うマルウェア、複製指示のコマンドを実行し拡大

    富士通の複数の業務パソコンに高度な手法で攻撃を行うマルウェア、複製指示のコマンドを実行し拡大

  5. イセトーへのランサムウェア攻撃で伊予銀行の顧客情報が漏えい

    イセトーへのランサムウェア攻撃で伊予銀行の顧客情報が漏えい

ランキングをもっと見る
PageTop