米政府、病院 IT システムの自動パッチ適用ツールに 80 億円投入 | ScanNetSecurity
2025.10.25(土)

米政府、病院 IT システムの自動パッチ適用ツールに 80 億円投入

 ちなみに保健福祉省の方針により、各病院は任意でヘルスケア特化型サイバーセキュリティのパフォーマンス目標を設定しているが、これが義務化される可能性が高い。

国際 TheRegister
https://arpa-h.gov/research-and-funding/programs/upgrade
https://arpa-h.gov/research-and-funding/programs/upgrade 全 1 枚 拡大写真

 米国政府の ARPA-H(先進医療研究計画庁)は、病院 IT 環境のセキュリティ確保自動化を目的とする技術開発に 5,000 万ドル(編集部註:約 80 億円)を超える資金を提供することを約束した。

 ARPA-H はこのプログラムを「Universal PatchinG and Remediation for Autonomous DEfense(自動防衛のための汎用パッチ適用及び修復)」、略して UPGRADE と呼んでいる。ARPA-H は、病院のコンピューターシステムの脆弱性や弱点をスキャンし、見つかった脅威に自動的にパッチを施し、必要に応じて修正・緩和策を開発・テストする一連のソフトウェアツールを、技術者たちが協力して構築することを望んでいる。

 そのため、同庁は今週(編集部註:5 月第 4 週)、UPGRADE の開発・完成を目的に総額数千万ドルの資金を申請するよう庁内各チームに呼びかけた。

 今日の医療機関では通常、インターネットやネットワークに接続されたデバイスが多用されており、パッチ適用やデバイス保護のためにこれらをオフラインにすると、患者サービスに支障をきたす可能性がある。一方で、パッチを適用しなければ、医療機関は侵害に対して脆弱になってしまう。このような病院特有の懸念に対処するため、UPGRADEプラットフォームでは、ソフトウェア修正を本番環境で行う前にまずモデル環境でテストし、「最小限の中断」で、必要なデバイスに限定して修正を施す計画である。

 そこで、このプロジェクトでは、脆弱性緩和ソフトウェアプラットフォームの構築、病院設備のデジタルツインの開発、欠陥の自動検出、カスタム防御自動開発機能、という特定 4 分野に焦点を絞って参加者を募っている。


《The Register》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 関与していた元社員とは未だ連絡取れず ~ 京都市内で保険申込書写し 計 632 枚拾得

    関与していた元社員とは未だ連絡取れず ~ 京都市内で保険申込書写し 計 632 枚拾得

  2. 「漏えい情報を復号できないため報告を要しない(個人情報保護委員会)」ランサムウェアの前に全データを暗号化するソリューションで保険代理店の顧客情報守られる

    「漏えい情報を復号できないため報告を要しない(個人情報保護委員会)」ランサムウェアの前に全データを暗号化するソリューションで保険代理店の顧客情報守られる

  3. 廃棄委託したノートパソコンが短時間ネット接続 ~ 監視ツールが検知

    廃棄委託したノートパソコンが短時間ネット接続 ~ 監視ツールが検知

  4. 大量に営業機密等を不正取得 ~ 不正競争防止法違反容疑でエレコム元従業員を刑事告訴

    大量に営業機密等を不正取得 ~ 不正競争防止法違反容疑でエレコム元従業員を刑事告訴

  5. アスクル Web サイトがランサムウェア感染、受注出荷業務が停止

    アスクル Web サイトがランサムウェア感染、受注出荷業務が停止

ランキングをもっと見る
PageTop