著作権法違反の疑いでコンピュータ専門家を提訴(Microsystems Software社)
子供がポルノサイトへ行くのを阻止するソフトウェアCyber Patrolを販売しているMicrosysytems Software社(本社マサチューセッツ州)が3月15日、コンピュータ専門家2名を提訴した。理由は、親のパスワードを導き出しポルノサイトへのアクセスを可能にするプログラムを
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米国の多くの小学校や図書館で使用されているCyber Patrolの販売元である同社は、Eddy Jansson被告とMatthew Skala被告に対し“cphack”プログラムの配布を直ちに止めるよう連邦地方裁判所のEdward Harrington判事に一時差し止め命令を求めた。
カナダのブリティッシュ・コロンビア州ビクトリア大学でコンピュータサイエンスを学ぶ大学院生のSkala被告は、スウェーデンに住むJansson被告の電子メールによる助けを受けて約6週間でCyber Patrolを解析した。そしてCyber Patrolのフィルター技術をくぐり抜ける方法をネット上に投稿した。そのプログラムは小さな“cphack”というユーティリティで、親のコンピュータで作動させると問題あるサイトをブロックしているパスワードを表示させる。
Microsystems社は訴状の中で、Cyber Patrolの機能を無効にするプログラムの公開は同社に致命的な損害をもたらし、さらに今回の行為はフィルタリング・ソフト市場の壊滅を狙ったものだと述べた。そしてSkalaとJanssonの両被告に対し、Cyber Patrolをリバース・エンジニアリングしたことは米国の著作権法に抵触するものだと申し立てた。
一方、訴状の内容について知らされたSkala被告は報道機関に対し、弁護士と話し合うつもりだとし、哲学的理由からフィルタリング・ソフトウェアの使用に反対しており、自身が作成したプログラムはおそらく版権物の公正使用条項に基づき保護されるだろうと語った。
さらに同社は、地裁判事がプログラムが掲載されたスウェーデンのインターネット会社に対し、そのサイトの訪問者またはプログラムをダウンロードしたユーザを特定するログの引き渡し命令を出すよう求めている。
《ScanNetSecurity》