国民の個人情報を収集し、膨大なベータベースを構築(カナダ政府)
カナダ政府が秘密裏に国民の収入、職業、教育などを含む膨大な個人情報のデータベースを構築している、と行政監察局であるプライバシー・コミッショナーのBruce Phillips局長が5月16日、議会に提出する年次報告書で明らかにした。問題のデータベースは、カナダ人材開発
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Phillips局長によると、そのファイルは15年前、政府の雇用保険制度の有効性を検証するため雇用移民局により作成された。個人情報は、主に政府機関の他のデータバンク(例えば所得申告、児童手当給付、福祉給付に関するデータや雇用保険データ)から収集されているという。
「プライバシー・コミッショナーの歴代の局長は国民に対し、政府機関による個人情報ファイルはないと断言してきたが、間違っていたようだ。確かに、様々な政策の改善に個人情報のデータベースは有益かもしれないが、そこには深刻な問題が潜んでいる」とPhillips局長は語った。
これを受けてHRDCの評価・データ開発部門の責任者Bob Wilson氏は
「Phillips局長の懸念を深刻に受けとめており、プライバシー問題にも関心を払っている。しかしデータベースは、国民のニーズに合った政策を立案する上で非常に重要である」と述べた。
さらに同氏は、データベースの個人情報はマスクされており極一部のHRDC職員以外は個人を特定できないようになっているが、時としてマスクされたデータが研究および分析の目的で民間企業に渡ることもあると説明した。
《ScanNetSecurity》