ハッキング容疑者の家宅捜査がPATRIOT ACT制定の抗議デモに発展
米国愛国者法−USA PATRIOT Actの制定およびRaisethefist.comの運営者の自宅を連邦捜査局FBIが家宅捜査した事件に対する抗議デモが行われる予定。4月6日午後9時(グリニッジ標準時間)にロサンゼルスのWestwood Federal Building(11000 Wilshire Blvd)に市民活動家達
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ブッシュ大統領により2001年10月26日に制定された米国愛国者法-USA PATRIOT Actとして知られる反テロリズム法には、サイバーテロリズムに関連する複数の条項が含まれている(ID# 106037, Oct. 29, 2001)。警察や司法当局は、この法案の制定がテロリズム撲滅の為に必要なツールの使用や手段を許可したと考えているのに対して、多くの市民権活動およびアナーキーグループはこの米国愛国者法は市民の自由と個人のプライバシーを脅かす法案であると主張。これらのグループの多くが、米国政府が米国愛国者法を制定したことにより調査範囲や権限を拡大E正当化し、反テロリズムおよび国家安全保障の名のもと、人権運動などの活動家もテロリズムの範疇に加え活動を制限する恐れがある事を懸念。
もう一方の焦点は2002年1月24日に、アナーキストとして18歳のハッカーSherman Martin Austin氏(カリフォルニア州シャーマンオーク市在住)が家宅捜査を受けた事に対する抗議である。Austin氏は、Raisethefist.comと呼ばれるウェブサイトを運営している。このウェブサイモヘ、爆弾の作成方法などの情報を含む無政府主義や反政府をテーマにしている。FBIは、Austin氏が「Ucaun」という名で多数のウェブサイトをハッキングしたと主張。Austin氏はさらに3つのウェブサイトにtroop.cgi(ハッキングプログラム)を許可無く設置した疑いを持たれている。
Googleによるこのサイトのキャッシュレビューでは、2002年1月24日付けで、Austin氏からのメッセージが表示されている。そのメッセージにAustin氏は、FBI捜査官、シークレットサービス、ロサンゼルス警察が家宅捜査に関与した事を明らかにしている。その際、全てのサーバー、コンピューター機器、CD、政治関係の書籍などが押収された。Austin氏は運営しているサイト(raisethefist.com)を閉鎖する可能性があると述べている。
Austin氏のメッセージの最後に「サイトの運営が回復できるかどうかはこの時点では不明である。今、我々は何も持っていない。サーバーも、ネットワークも、すべて失った。」という記述がある。
2002年2月1日のAlldas改ざんミラーを調査したところ、「Ucaun」という名前による改ざんは発見されていない。Ucaunは、「Underground Confidential Association Underground Network」(地下機密協会地下ネットワーク)の略でないかと推測される。
◆情報ソース:
・ iDEFENSE Intelligence Operations, March 25, 2002
・ Raisethefist.com (http://www.raisethefist.com/index1.html),
March 25,2002
◆分析:
(iDEFENSE 米国) 4月6日の抗議デモは現実世界でのデモが中心になると見られているが、Austin氏のFBIによる家宅捜査に対し、同情する他のグループや米国愛国者法の制定に反対するグループが、サイバー界においてスパムメールの送信やDoS(サービス拒否)攻撃を仕掛けるなaAオンラインによる抗議デモ活動を起こす可能性もある。
iDEFENSE Intelligence Operationsでは、サイバー世界における影響も含めてこの反対運動計画を引き続き監視していく予定。
※この情報はアイ・ディフェンス・ジャパン
( http://www.idefense.co.jp/ )より提供いただいております。
情報の内容は以下の時点におけるものです。
【14:15 GMT、04、02、2002】
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