無政府主義者グループが、反イスラエルの電子メールキャンペーンを実施
◆概要:
Raisethefist.com の一部メンバーが、イスラエル国防軍(IDF)によるパレスチナ区域への侵入行為を理由に、現在のイスラエル政府の議員に対し、電子メールを使った抗議行動を行っている。電子メールアドレスと電話番号が記載されている政府関係のメンバーは下
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Raisethefist.com の一部メンバーが、イスラエル国防軍(IDF)によるパレスチナ区域への侵入行為を理由に、現在のイスラエル政府の議員に対し、電子メールを使った抗議行動を行っている。電子メールアドレスと電話番号が記載されている政府関係のメンバーは下記の通り:
・ Shimon Peres、イスラエル外相
・ Binyamin Ben-Eliezer、イスラエル国防相
・ Yael Dayan、イスラエル国会議員
・ Colette Avital、イスラエル国会議員
・ Naomi Chazan、イスラエル国会議員
・ Ran Cohen、イスラエル国会議員
・ Tamar Gozansky、イスラエル国会議員
・ Yael Dayan、イスラエル国会議員
・ Ophir Pines-Paz、イスラエル国会議員
・ Mossi Raz、イスラエル国会議員
・ Yossi Sarid、イスラエル国会議員
上記リストを作成した Raisethefistのメンバーは、同グループの他のメンバーに対して、電子メールの本文部分に「恥を知れ!大量虐殺は悪だ」と書くように促している。
アメリカのメディアがこのRaisethefist.comへ注目し始めたのは、2002年1月24日にカリフォルニア州Sherman Oaks在住の18歳の無政府主義ハッカー、Sherman Martinの自宅が捜索された日からである(ID #107282, Feb. 1, 2002)。Austin氏はRaisethefist.comのウェブサイトを運営していたが、このサイトは爆弾の作り方など、無政府主義者と反政府主義をテーマにしている。米連邦捜査局 (FBI) では、Austinが「Ucaun」というハッカー名を使用している様々なウェブサイトをハッキング攻撃したと主張していた。さらに、FBIではAustinが「troop.cgi」と呼ばれるハッキングプログラムを3つのウェブサイトに配布したとしている。
同サイトに関するGoogleのキャッシュを見ると、2002年1月24日付けでAustinがポストしたメッセージが載っているが、これには米連邦捜査局、秘密検査局 (Secret Service)、およびロスアンジェルス市警がこの捜索に関わっていたと記述されている。また、捜査当局はサーバー、コンピューター機器、CD、及び政治的な書籍まで押収したという。尚、Austin氏のメッセージには、同サイトが帯域幅の喪失のため、シャットダウンする可能性があるとも書かれている。
尚、捜査員は、母親と住んでいたAustin氏の家からコンピューターなどを押収したことを確認している。また、FBIの広報担当官がNewsbytes誌に対して確認した内容によると、今回押収にあたった捜査員は、最悪の場合を想定して完全銃装備していたことが判っている。
「インターネット上では誰でも好きなことを好きなように言うことができるが、他人に向かってアメリカ政府を倒すために暴力的行為に出ろと訴えるのは明らかに限度を超えている」と、米連邦捜査局代理人Matthew McLaughlin氏はNewsbytes誌に語っている。
尚、このウェブサイトは、捜査が行われるまで一日に約700件のヒット数を記録していた。
RaisethefistのウェブサイトのWhois検索によると、このサイトはワシントン州シアトル市にあるSpeakeasy Network社が現在ホストしており、Spanktified Enterprises社(住所:1262 N 143rd, Seattle, WA 98133)に登録されている。また、管理者と支払い担当者としてはHypodermic Productions社のDaniel Simonton(住所:2222 2nd Ave,Seattle, WA 98121)が登録されている。尚、このサイトが登録されたのは1999年8月31日。
◆情報ソース:
・ iDEFENSE Intelligence Operations, April 10, 2002
・ The Israeli Parliament (The Knesset,
http://www.knesset.gov.il/mk/eng/mkindex15_eng.asp?view=0 ),
April 10, 2002
◆分析:
(iDEFENSE 米国) 今までRaisethefist.comがメンバーに対して行ってきた共通目的に対する協力要請キャンペーンは、ほとんどが無秩序で散発的なものだった。また、同グループのメンバーのほとんどが、15歳から26歳の個人である。尚、Raisethefistのメンバーが、イスラエル国会議員のうち上記の11名をどのような基準で選んだのかは不明である。今後 iDEFENSEでは、Raisethefistに対する監視を継続して行い、このグループによる反政府的サイバー行動計画が発見されれば、それについて報告する予定。
※この情報はアイ・ディフェンス・ジャパン
( http://www.idefense.co.jp/ )より提供いただいております。
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情報の内容は以下の時点におけるものです。
【16:23 GMT、04、11、2002】
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