親パレスチナ派活動家が米議会与党党首を攻撃する電子メールキャンペーンを開始 | ScanNetSecurity
2024.05.02(木)

親パレスチナ派活動家が米議会与党党首を攻撃する電子メールキャンペーンを開始

◆概要:
 米国下院の与党(共和党)党首であるテキサス州選出のDick Armey氏が述べたコメントがサイバー活動家の抗議攻撃を引き起こしたようである。2002年5月1日に放映されたMSNBCのテレビ番組「Hardball」でのインタビューで、Armey氏はパレスチナ人を他のアラブ諸国

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◆概要:
 米国下院の与党(共和党)党首であるテキサス州選出のDick Armey氏が述べたコメントがサイバー活動家の抗議攻撃を引き起こしたようである。2002年5月1日に放映されたMSNBCのテレビ番組「Hardball」でのインタビューで、Armey氏はパレスチナ人を他のアラブ諸国に移動するべきだと語った。「あの辺りのアラブ諸国には何百、いや、何千エーカーもの土地が余っているのだし、パレスチナの新しい居住区を作れるだけの広さとチャンスがある」とコメントした。

 番組のホストであるChris Mathews氏がそのコメントに対し「それはつまり、現在ヨルダン川西岸地区に住むパレスチナ人はそこから出て行くべきだ、ということですね」と聞き返すと、Armey氏は「そうだ」と答えている。

 テレビで Armey氏このような発言をした結果、5月2日以来、サイバー活動家たちはArmey氏のオフィスに電子メールと電話で抗議を開始した。これらサイバー活動家たちは、「ヨルダン川西岸地区からのパレスチナ民族浄化を訴えている」と見なしたその発言を撤回するべきだと要求している。また、さまざまな親パレスチナ派による電子メールニュースグループでは、サイバー活動家たちがArmey氏のウェブサイト http://armey.house.gov/ へのリンクを発表している。

 Armey氏は、Freedom Worksのウェブサイトに次のようなコメントを発表している。

「今晩、Chris Matthews氏とのインタビューで、私が平和的なパレスチナ市民がヨルダン川西岸地区やガザ区域から強制的に撤去するべきだと考えているかのような印象を与えてしまったが、それはまったく私の本意ではない。私はただイスラエルが、安全がある程度保証され、テロ行為を支持するような人間が問題の地域から適切に追放されるまでは、これ以上領地を放棄するべきではない、という私が強く支持している考えを伝えたかっただけだ。誤解のないようにはっきり言わせてもらうと、我々と同じようにテロと戦っているイスラエルは、彼らが彼ら自身を守り、平和で安全な国家を確保するために戦う権利がある。私はその権利を前面的に支援する。」


◆情報ソース:
・iDEFENSE Intelligence Operations, May 09, 2002
・The Electronic Intifada
 ( http://electronicintifada.net/actionitems/020502dickarmey.html ),
 May 02, 2002
・US House of Representatives ( http://armey.house.gov/ ),
 May 09, 2002
・Freedom Works
 ( http://freedom.house.gov/library/foreignaffairs/hardball.asp ),
 May 02, 2002

◆分析:
(iDEFENSE 米国) 上記の Armey氏の修正コメントは、サイバー活動家による電子メールキャンペーンのみが引き起こしたものではないと考える。しかし、公的なウェブサイトにこういったコメントの内容確認をポスティングすることで、多くの穏健派サイバー活動家の怒りを抑えることができ、その結果電子メールサーバーのトラフィックを軽減することができるであろう。さらに、Armey氏のオフィスに対するより過激なサイバー攻撃を起こそうともくろんでいた他の活動家の勢いを、そぐ効果もあるといえる。


※この情報はアイ・ディフェンス・ジャパン
 ( http://www.idefense.co.jp/ )より提供いただいております。
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  http://shop.vagabond.co.jp/p-alt01.shtml
  情報の内容は以下の時点におけるものです。
 【11:34 GMT、05、10、2002】


《ScanNetSecurity》

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