【無料ツールで作るセキュアな環境(70)】〜 FreeS/WAN 〜(執筆:office) | ScanNetSecurity
2025.12.11(木)

【無料ツールで作るセキュアな環境(70)】〜 FreeS/WAN 〜(執筆:office)

 ここまで様々なトンネリング技術を使ったツールを紹介してきたが、今回からトンネリングを最も活用したセキュリティ技術IPSecを使用するツールについて紹介しよう。IPSecは、VPNなどに用いられ、セキュアなネットワーク構築に非常に有用である。

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 ここまで様々なトンネリング技術を使ったツールを紹介してきたが、今回からトンネリングを最も活用したセキュリティ技術IPSecを使用するツールについて紹介しよう。IPSecは、VPNなどに用いられ、セキュアなネットワーク構築に非常に有用である。

 まず最初に紹介するソフトウェアは、Linux用VPNソフトウェアとして広く用いられているFreeS/WAN [1]である。

 FreeS/WAN は、1996年より John Gilmore が行っていたプロジェクトを拡張し、1999年からリリースされている。このFreeS/WANという名前に関しては、RSAの「S/WAN」を許可のもとで使用している。

 FreeS/WAN は、GPLライセンスによって配布されており、動作環境としてはGNU/Linuxのみを対象としており、カーネルバージョン 2.2.19 の RedHat-6.2、カーネルバージョン 2.2.19, 2.4.9, 2.4.14 の RedHat-7.0/7.1/7.2 での動作が確認されている。GNU/Linuxシステムであっても、カーネルバージョンによっては動作しないこともあるようなので、注意が必要だ。スナップショット版とリリース版が存在するが、これらはそれぞれ開発版と安定版に相当するので、通常はリリース版を用いればよい。Webの記述では、リリース版の最新は version 1.97 ということになっているが、実際に入手できるのは version 1.98b である。

 ダウンロードは、
ftp://ftp.xs4all.nl/pub/crypto/freeswan/

から行うことができる。また、RedHat 7.1/7.2/7.3 に対してはそれぞれ rpm パッケージが用意されており、
ftp://ftp.xs4all.nl/pub/crypto/freeswan/RedHat-RPMs/

からRedHatの(カーネル)バージョンに対応した rpm パッケージをダウンロードすることができる。

 tarファイルからの構築は以下のように行う。ファイルを /usr/src に置き、$ tar -xzf freeswan*.gz

とする。この時、 /usr/src/linux に置いて作業したり、あるい作業ディレクトリなどで untar してコピーする方法ではうまくいかないことが、公式ドキュメントにも明記されているので、注意が必要だ。


office
office@ukky.net
http://www.office.ac/

[1] http://www.freeswan.org/index.html

(詳しくはScan本誌をご覧ください)
http://shop.vagabond.co.jp/m-ssw01.shtml

《ScanNetSecurity》

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