【詳細情報】Firewireデバイスがホストを乗っ取る可能性 | ScanNetSecurity
2024.04.30(火)

【詳細情報】Firewireデバイスがホストを乗っ取る可能性

◆概要:
 Firewire規格はメモリーへの直接アクセスを許可するため、Firewireデバイスに対して悪意を持って利用すると、ホストコンピューターを容易に乗っ取ることが可能。FirewireはIEEE 1394としても知られ、高速データ転送、インテリジェントデバイス、プラグアンド

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◆概要:
 Firewire規格はメモリーへの直接アクセスを許可するため、Firewireデバイスに対して悪意を持って利用すると、ホストコンピューターを容易に乗っ取ることが可能。FirewireはIEEE 1394としても知られ、高速データ転送、インテリジェントデバイス、プラグアンドプレイ、その他多くの機能をサポートするホスト間の転送規格である。Firewireデバイスは、例えばUSBデバイスとは異なって”インテリジェント”である。

 Firewireのデバイスは、"ダムクライアント"としてだけでなく"サーバー"としても機能する。OHCI (Open Host Controller Interface)によってアプリケーションへの標準インターフェイスが提供されるため、OHCIをサポートする1394デバイス間のデータ転送が可能である。基本的に、すべての1394デバイスがOHCIをサポートしている。

 残念ながら、高速データ転送を追求するあまりにセキュリティ問題が発生した。Firewireは、ホストコンピューターのメモリーへの直接アクセスを許可してしまい、また、Firewire クライアントデバイスにPCIバスへのアクセスを許可することも可能である。ホストメモリーやPCIなどのバスインターフェイスへのアクセスを制限する方法はないため、悪意を持ってFirewireデバイスを使用すると、ホストコンピューターを乗っ取ることが可能になる。

 多くのFirewireデバイスは極めて"インテリジェント"である。例えば、アップルコンピューター社のiPodにはソフトウェアのアップグレードが可能なオペレーティングシステムが搭載されており、新しい機能をサポートするために簡単に拡張することができる。このため攻撃者は、ホストコンピューターのメモリーにアクセスを持つFirewireデバイスのOSに変更を加えることができ、このようにして攻撃が可能になる。


◆情報ソース:
 iDEFENSE Intelligence Operations, June 18, 2002

◆分析:
 (iDEFENSE 米国) この種の攻撃は、まだ全容が明らかになっていない。この攻撃を仕掛けるには、物理アクセスまたはソーシャルエンジニアリングが必要である。複数のオペレーティングシステムがFirewire にIPを実装しているため、悪意のある攻撃者が攻撃を仕掛けるのがさらに容易になる。コンピューターは乗っ取られるとすぐに、Firewire経由で接続された他のシステムに対する起動プラットフォームの役割を果たすようになる。

 セキュリティを重要視する環境では、FirewireにIPを使用することを避け、Firewireポートへの物理アクセスを厳しく制御する必要がある。

◆検知方法:
 ポートが有効になっているFirewireをサポートするすべてのシステムでこの問題が確認されている。

◆暫定処置:
 オペレーティングシステムのFirewireサポートを無効にする。


※この情報はアイ・ディフェンス・ジャパン
 ( http://www.idefense.co.jp/ )より提供いただいております。
  アイディフェンス社の iAlert サービスについて
  http://shop.vagabond.co.jp/p-alt01.shtml
  情報の内容は以下の時点におけるものです。
 【11:32 GMT、07、22、2002】

《ScanNetSecurity》

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