【マンスリーレポート2003/11】全体の減少傾向を受け、息の長い要注意ウイルスが浮上
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ネットワークセキュリティ・インシデント年鑑2003
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■ウイルス月次レポート
ランキング ウイルス名 届出・被害件数
一位 Swen 1,192件
二位 Klez 617件
三位 Welchia 551件
四位 Redlof 409件
五位 Bugbear 387件
Trend Micro Symantec IPA ソフォス
WORM_Swen WORM_Bugbear WORM_Swen W32/Sober
514件 222件 596件 32.6%
Welchia WORM_Klez WORM_Klez W32/Mimail
457件 155件 309件 28.0%
TROJ_Dluca Trojan Horse W32/Mimail W32/Dumaru
274件 152件 256件 8.0%
Safesearch Redlof.A WORM_Bugbear W32/Gibe
236件 140件 165件 4.5%
Redlof.A IRC Trojan Redlof.A Welchia
209件 93件 60件 2.6%
>> 全体的な減少傾向、トップ5の合計件数は9月のレベルに
ウイルス情報系の各社が、2003年11月度のウイルス届出・被害状況を発表した。表は各社の結果をまとめたものである。トレンドマイクロ、シマンテックは「被害件数」、IPAは「届出件数」の数値である。ソフォスは件数ではなく被害報告全体に対する割合となっており、全世界での数値となっている。また、複数の亜種が存在する場合でも、ウイルスの名称ごとに件数や割合を合計している。
11月度は全体的に減少傾向にあり、トップ5の合計件数は先月の4,016件から3,156件となった。特にSwenとWelchiaの減少が目立っている。その結果、Klezが2位、Redlofが4位、Bugbearが5位と、長期間にわたって拡散を続けている危険性の高いウイルスが浮上した。これらのウイルスもわずかではあるが減少しており、急激に被害を広げた新種の登場もなく、比較的平穏な月となった。
各社の結果を見てみると、トレンドマイクロではWelchiaで400件近く、Swenで300件以上件数が減少し、先月3位にランクしていたIstberはランク外にまで減少している。4位には新種のアドウェアであるSafesearchがランクインした。シマンテックではKlez、Bugbearの件数は増加しているものの、Trojan HorseとSwenの件数が減少し、件数が100件を超えたのは4位までとなった。
一方、IPAではSwenが100件近く増加したほか全体的に先月とほぼ同数の結果となり、ランキングの内容も先月とほとんど変わっていない。全体的な件数は減少しているが、KlezやBugbearなど過去に大規模な被害をもたらしたウイルスの件数も少なくない。これらの脅威は依然としてインターネット上に存在するため、特に新規のPCを導入したときやシステムの再インストールを行った際には対策をしっかり行っておく必要がある。
>> 世界規模ではSoberとMimailによる被害が6割以上に
11月度に新たにランクインしたウイルスには、まず総合8位となったSafesearchが挙げられる。Safesearchは感染したPCに広告を表示するアドウェアの一種だが、従来のアドウェアと違ってシステムの改変やファイルのダウンロードを実行しようとする。メールやインターネット経由の感染例は発見されておらず、メディアのやり取りによってのみ感染するため、感染力は非常に低い。しかし今後、複数の動作を行うアドウェアが登場する可能性もあるため油断はできない。
Iterator、Moscentなども新たにランクインしたウイルスだ。Iteratorはバックドア型のワームで、感染すると特定のUDPポートを開きネットワークからのコマンドを待機する。最悪の場合はPCをインターネット経由で乗っ取られる可能性のある危険度の高いワームだが、メールやインターネット経由で感染を拡大する機能はない。
Moscentも人間の手によるファイルの受け渡しのみで感染するウイルスである。トロイの木馬型のワームで、感染するとPC上で取得したユーザ情報を特定のサイトに発信しようとする。ただし、このサイトは現在のところアクセス不能になっているため詳細は不明だ。
【執筆:吉澤亨史】
(詳しくはScan Daily Expressをご覧ください)
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