オンラインゲーム通貨の現金取引「RMT」の実態(2)法規制がない以上、対応にも限界 | ScanNetSecurity
2026.06.15(月)

オンラインゲーム通貨の現金取引「RMT」の実態(2)法規制がない以上、対応にも限界

前回はゲーム世界のバーチャルな通貨を、現実の通貨で買うRMT(リアルマネートレード)についての概要と、なぜRMTが行われるような状況になっているのかということについて紹介した。

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前回はゲーム世界のバーチャルな通貨を、現実の通貨で買うRMT(リアルマネートレード)についての概要と、なぜRMTが行われるような状況になっているのかということについて紹介した。

今回は、RMTの実態とその問題点について紹介していこう。

●RMT生産者はバーチャルな出稼ぎ労働者

RMTによってゲーム内通貨と現金が流通する際の登場人物の立場としては、生産者・仲介業者・購入者の3通りだ。この中で生産者と購入者は、ゲーム内では通常の一般ユーザー(RMTに関係しない通常のゲームユーザー)と何ら変わることがない存在である。

・生産者:ひたすらゲームをプレイしてゲーム内通貨を稼ぐ
・仲介業者:生産者から買い取り、購入者へ販売する
・購入者:仲介業者から現金でゲーム内通貨を購入する

MMORPGでは、プレイしている時間が長ければ長いほど、稼ぐことができるゲーム内の通貨も多くなる可能性が高い。ほとんどのゲームでは、ゲーム内で流通している通貨の総量に上限があるわけではなく、敵を倒すほど通貨を手に入れることができる。

RMTの生産者はひたすらゲームをプレイし、敵を倒したりしてゲーム内の通貨や貴重なアイテムを稼いでいくことを目的としている。ひたすら稼いで、それを仲介業者に卸して収入を得るのだ。

この生産者には国内の時間を持て余した人々もいるが、外国人であることが多い。しかも、組織的に行われているものも多く見られる。

外貨を稼ぐ手段として、日本で運営されているMMORPGにバーチャルな出稼ぎ労働に出てきているのである。中には人件費が安い海外の労働力を活かして、24時間ゲームを続けさせてゲーム内通貨などを稼ぎ続ける場合もある。

生産者はゲーム内の行為を労働として行っているので、ゲーム自体を楽しむことや、物語の進行やゲーム内のイベントには興味がないことが多い。

24時間活動している生産者によって、敵が現れる狩り場と呼ばれるポイントを独占して、一般ユーザーを寄せ付けないといったことや、ゲーム内で一般ユーザーに攻撃を加えたり、倒したりすることによって、所持しているアイテムを強引に奪っていくといったPKと呼ばれる行為も目にする。

一般ユーザーの購入者に対する否定的な意見としては、RMTの行為自体がアンフェアだとか無粋であるといった意見もある。しかし、最大の問題はRMTのための荒稼ぎする無法者の生産者が増えてしまい、一般ユーザーのプレイが阻害される恐れがあるので嫌悪されるのだ。RMTの購入者がいる限りは生産者や仲介業者が存在し続けるということだ。

 RMTを利用することについて一般ユーザーの意見は賛否両論であるが、国内では否定的な意見の方が多いようだ。否定的な意見を生む原因として、特にゲーム内での生産者の行動が一般ユーザーから問題視されていることが挙げられている。

ちなみにオンラインゲームが日本以上に流行っている韓国でのあるアンケート結果では、RMTの利用はユーザーの判断に任せるべきだという賛成意見が8割を占めていた。同様に欧米でもRMTはそれほど嫌われているわけではない。国内のRMT生産者が諸外国に比べて特に悪質だと言うわけではないのに、RMT行為は嫌われている。日本人独特の美徳に反すると言ったところだろうか。

【執筆:上野 宣( http://www.usagidesign.jp/ )】

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(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec

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