Scan二誌横断特集:アジアのセキュリティ動向中国の情報セキュリティ会議 Xcon2007 に参加してみた(2) | ScanNetSecurity
2024.05.07(火)

Scan二誌横断特集:アジアのセキュリティ動向中国の情報セキュリティ会議 Xcon2007 に参加してみた(2)

 Scan二誌横断特集「アジアのセキュリティ動向」では、Scan Security Wireと、Scan Security Management二誌連動で、それぞれ韓国と中国を代表する情報セキュリティカンファレンスに現地取材を実施、アジアの情報セキュリティの動向を探ります。

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 Scan二誌横断特集「アジアのセキュリティ動向」では、Scan Security Wireと、Scan Security Management二誌連動で、それぞれ韓国と中国を代表する情報セキュリティカンファレンスに現地取材を実施、アジアの情報セキュリティの動向を探ります。

XCon2007 XFocus Information Security Conference
http://xcon.xfocus.org/



●会場の様子

 さて、話をもとに戻そう。Xcon2007の会場のフレンドシップホテル(北京友誼賓舘)は北京の中心街の北西部、海淀(ハイディエン)区中関村のハイテク開発地ゾーンに位置し、ホテル全体が公園といった様子で、緑も多く、ちょうど大学のキャンパスといった感じで、ビルディング1、ビルディング2と役割によって分けられている。各ビルディングは長い渡り廊下等を通じてつながっており、そのデザインは随所に中国の伝統を感じさせた。政府なども使うホテルだそうだから、ちょっとした迎賓館といった役割も時には担うのだろうか。

 当日はタクシーでホテルに向かう。道路沿いのホテルで入口に下ろされると、会場はこのホテルを出て右の奥の方だと促された。緑うるわしい道を行くと、目の前に案内板を見つけて会場の場所が判明し、ようやく大きな広場とXconののぼりが見えてきた。タクシーで下ろされた場所から徒歩約5分強であった。

 受付デスクではきれいなチャイナドレスをまとった女性がずらりと座っている。キレイだなーと見とれつつ、英語が流暢なお姉さんに話しかけると、どうも私の入金が確認できていないとのこと。困ったなーと思ってるとすぐ「どうしましたか?」という具合に主宰のCasper氏が登場。問題解決をし、すぐランチ会場へ案内してくれて、どこに座るかまでアレンジしてくれた。彼らの海外参加者への手厚いホスピタリティは頭が下がる思いである。

 テーブルには、Microsoftの現地法人のスタッフ、シンガポールからの参加者、米国政府関係者等さまざまだ。そうそうたるメンバーのテーブルで、なんだかそのうち名刺交換会になり、私はご飯も食べずに、ずっとしゃべっていた気がする。テーブルでは中国語で話されてたので気がつかなかったが、ほとんどの参加者が英語が話せることに気づく。日本語に堪能な方もおり、うっかり独り言もいえない状況であるところがアジアのカンファレンスの特徴だろうか。

 受付は1階、カンファレンス会場は2階。出入り口に、大きなシルバーのトランクケース二つを前に寡黙な青年が通訳機器を配ってくれている様子だ。保証金としてUS$100を渡し、トランシーバを貸してもらうシステムだ。会場を出る際にはレシーバを返却し、US$100は返ってくる。私はあやうく交換し忘れるところだったが、参加の際はくれぐれも忘れないように…。

●カンファレンスの様子

 会場を見渡すと、アジアのセキュリティカンファレンスのオーガナイザーが集結していた。X'con主催者はもちろんのこと、韓国POC主催者、シンガポールのSysCan主催者などなど。Black Hat Japan も今回その輪に加えさせてもらったが、アジアの大きなカンファレンス関係者が集っている大変興味深いシーンである。

 会場にはスクリーンが二つ設置され、英語と中国語の両方が同時に映し出される。会場の両端にスポンサーその他の個別の大きなポスターが立てかけてある。スクリーンの右側には写真では少し見えにくいが、胡錦涛(こきんとう)国家首席の写真と、この地域かホテルのことを書いた野太い屏風のようなものが立っていた。ここが中国であることをあらためて実感する。

 スピーカーリストは紙面の関係上、以下のサイトを参照してほしい。
 http://xcon.xfocus.org/

 二日間通じて12の技術セッションと最後にパネルディスカッションがある。2007年8月末という、Black Hat Japanスピーカ発表前のピークでもあり、すべてのセッションを聴講することはかなわなかったがここに少し雰囲気だけでも紹介しよう。

●P2Pのプレゼンテーションでは「Winnyの技術」にも言及

 セッションは約50分。スピーカーの中には1時間半も話す人もあり、マイクがいらないほど大きな声で身振り手振りで話す人もいた。Eric Lien氏の発表ではP2Pに言及し、SkypeやWinnyにもふれ、なぜかASCII出版の金子治著作の「Winnyの技術」を紹介…

【執筆:Black Hat Operation 篠田 佳奈】
http://japan.blackhat.com/
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