Weekly Topics:多発する国税庁関連のフィッシング詐欺 | ScanNetSecurity
2024.05.05(日)

Weekly Topics:多発する国税庁関連のフィッシング詐欺

現在、米国は確定申告の時期だが、米国国税庁(Internal Revenue Service:IRS)が、2008年の"最もひどい税金に関する犯罪"12種類を発表していると、『Rutland Herald』が述べている。『Rutland Herald』はバーモント州の新聞社で、地元をはじめ、米国全体や世界の社会、ス

国際 海外情報
現在、米国は確定申告の時期だが、米国国税庁(Internal Revenue Service:IRS)が、2008年の"最もひどい税金に関する犯罪"12種類を発表していると、『Rutland Herald』が述べている。『Rutland Herald』はバーモント州の新聞社で、地元をはじめ、米国全体や世界の社会、スポーツ、経済、政治などの最新ニュースを提供している。

IRSが今回、税金に関する犯罪のトップに挙げたのは、フィッシング詐欺だ。正規の組織からのメールだと偽って送信して、信用した受信者の情報を不正に獲得。それを基に、被害者の名義で融資を受けたりする。特に米国で確定申告の締め切りである4月15日が迫るこの時期、IRSの名前を使ったフィッシング詐欺が増えると、これまでにも報告されてきた。米国の確定申告は、個人がそれぞれ年に1度、1年間の所得を政府に届けて納税を行う。

日本では企業や組織に勤めている場合は、その組織が毎月の給与から税金を源泉して、年末調整を行うが、米国では毎月、税金は控除されず、組織ではなく個人個人で申請するために、いわゆる給与所得者にとっては、納税先であるIRSとの関わりは深いと言えるかもしれない。

IRSから連絡があると、「申告漏れによる税金追徴か?」など、市民にとってはドキリとさせられる。IRSフィッシングは、その不安心理をあおった詐欺だ。

今年1月にもワシントンで開かれたブラックハット・フェデラル・ブリーフィングでも、アンディ・フリード財務捜査官が、スパム対策サービスを提供する企業の1社によると、スパム全体の1パーセントがIRSに関するものだと報告している。スパムといえば、バイアグラをはじめとする医薬品の販売といった広告メールも含めて、現在インターネットのe-mail全体の9割を占めるというレポートもあるぐらいだから、1%といえども大変な量になる。それも、IRSのフィッシングメールは2003年に最初に確認されてから、着実にその数を増やしてきているという。

その他に、フィッシング詐欺に含まれるものとして、第2位にEconomic Stimulus Paymentに関するものが別個に挙がっている…

【執筆:バンクーバー新報 西川桂子】
──
※ この記事は Scan購読会員向け記事をダイジェスト掲載しました
購読会員登録案内 http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?w02_ssw

《ScanNetSecurity》

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  2. クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

    クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

  3. 信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

    信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

  4. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  5. 山田製作所にランサムウェア攻撃、「LockBit」が展開され複数のサーバのデータが暗号化

    山田製作所にランサムウェア攻撃、「LockBit」が展開され複数のサーバのデータが暗号化

  6. 「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

    「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

  7. モリサワ他と損害賠償金4,500万円支払で調停成立~フォント不正コピーの印刷会社

    モリサワ他と損害賠償金4,500万円支払で調停成立~フォント不正コピーの印刷会社

  8. サイバーセキュリティ版「天国と地獄」~ サプライヤーへサイバー攻撃、身代金支払いを本体へ請求

    サイバーセキュリティ版「天国と地獄」~ サプライヤーへサイバー攻撃、身代金支払いを本体へ請求

  9. 「GMOサイバー攻撃 ネットde診断」Palo Alto、Cisco、SonicWall、OpenVPN に対応

    「GMOサイバー攻撃 ネットde診断」Palo Alto、Cisco、SonicWall、OpenVPN に対応

  10. ビッグ・ブラザー2024 ~ 監視カメラと画像分析 その高成長市場と国際動向

    ビッグ・ブラザー2024 ~ 監視カメラと画像分析 その高成長市場と国際動向

ランキングをもっと見る