ISO27001新米担当者の奮闘記 〜ISMS構築プロジェクトの進め方〜 第8回 ISO27001運用スタート!〜教育編〜
ISO27001新米担当者、磯一郎が試行錯誤しながらISMS構築を進める物語です。物語を通して、ISO27001取得までの過程や気をつけるべきポイント、スムーズに構築を進めるためのノウハウなどをご紹介します。
(※このコラムはJMCリスクソリューションズ社Webサイトからの一
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(※このコラムはJMCリスクソリューションズ社Webサイトからの一部抜粋です)
株式会社JMCリスクソリューションズ
太田 智明
http://rs.jmc.ne.jp/service/iso27001/27column08.html
<ISO27001新米担当者のつぶやき>
■誰にどのような教育をすればよいのか
こんにちは、磯です。ここまでいろいろと苦労はありましたが、何とか社内のセキュリティルールの承認を経て現場への導入段階へと入ってきました。
その第1段として情報セキュリティの教育です。
教育の対象としているメンバーは、適用範囲のメンバーに行う予定で考えています。ただ、普段の業務が忙しく終日外出しているメンバーも多く、なかなかメンバーが集まりそうにありません。
ある人は、「みんな忙しいので、時間が作れる人に対して実施すればいいんじゃない?」と言っています。ホントに集まれる人だけに教育すればいいんでしょうか?
そもそも教育の内容に関しても、どのような範囲で、どのような内容を行えばよいのかも悩みどころです。また、規格では「教育の効果測定をすること」とあるので、受験者にテストを実施しようと考えています。
以上のことを踏まえて来週の打ち合わせでコンサルタントに相談しようと思います。
<ISO27001コンサルタントからのアドバイス>
■適用範囲のメンバー全員に教育を
いよいよ、運用の開始ですね。ここからがISO27001のスタートとなります、がんばってください。本日はISMSの教育について説明させていただきます。
■教育の対象について
今回の教育は、ISMS運用スタート時の教育となりますので、適用範囲のメンバー皆様に対して行っていただく必要があります。(規格の要求で適用範囲の皆様が、社内で定めた情報セキュリティに関する力量に到達していることを証明する必要があるため。)
審査時にも必ず「教育の記録を見せてください。」と言われますから、「時間が作れる人に対してだけ」との意見もあるようですが、やり方を工夫して全員が受講できるように対応しましょう。
その実現方法については、規格上では「教育をしなさい」と言っていますが、「どのように」は明言していません。(これもいつものことですね。)
よって、教育のやり方は御社で自由に考えて、一番効果的で効率的な方法で実現すれば良いことになります。
例えば
(1)e−ラーニング等を活用して各自の空いている時間に実施してもらう。
(2)全体的な集合教育ではなく、各部門、各グループ毎にまずマネージャ、部門長に対する教育を事務局が実施し、次にマネージャ、部門長から教育を行う。
などがあげられます。
■教育の内容について
次に教育の内容に関してですが、そもそも御社で従業員に対して定めた「力量」に到達できるレベルの教育内容にしなければなりません。
例えば、従業員に対し求める力量として、「社内のセキュリティルールを理解・実行」と定めた場合は、本人の身の周りに関する必要なルールの理解をしてもらえる教育用の資料などを作成し、講義を実施することが必要になるとご理解ください。
今回は1回目の教育です。これから皆様に新しくできたルールを認識、実行してもらうために、社内のセキュリティルールに関する説明、さらに、なぜこのようなルールを導入したのかなどをISO27001の概要と合わせて説明されることに重点をおいた教育資料などがよいでしょう。
ちなみに、少し先の話ですが2回目、3回目と教育を実施する際は…
【執筆:太田 智明】
※このコラムはJMCリスクソリューションズ社Webサイトからの一部抜粋です。
コラムの全文は、同社下記情報サイトから利用可能です。
http://rs.jmc.ne.jp/service/iso27001/27column08.html
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