Langley のサイバーノーガード日記 スパム温床配信スタンドのその後
筆者は、以前、メールマガジン配信サービスがスパム業者の温床になっているという話を書いた。
特集
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あのメールマガジン配信サービスは、最先端ビジネスモデルだった!?
https://www.netsecurity.ne.jp/3_13428.html
スパム業者とメールマガジンASPの関係(1)
https://www.netsecurity.ne.jp/3_13046.html
スパム業者とメールマガジンASPの関係(3)
https://www.netsecurity.ne.jp/3_13097.html
しかし、最近、状況が少し変わってきたのでお知らせしたいと思う。スパム業者の温床というとコンビーズというメールマガジン配信サービスが最右翼だった。
コンビーズがどのような迷惑をまき散らしていたかというとこんな感じである。ある日、突然コンビーズからの迷惑メールが届き始める。メールにはご丁寧に解除方法も書いてある。それに従って解除すると、そのメールはもう来なくなるが、別のメールがどんどん送られてくるのである。困り果てて、来ているメールをチェックすると、なんとそれらのメールは全部コンビーズのサービスを利用して送られているのである。メールのヘッダを見ると、堂々とこう書いてある。
X-Sender: CombzMailSender
X-Url: http://www.combzmail.jp/
そこでコンビーズに配信を止めてほしい、スパム業者に配信サービスを利用させるとは何事だ、と抗議する。すると、コンビーズは配信リストの管理は、メールマガジン発行者の問題なので、そちらに文句を言ってほしいと言うのである。我関せずというわけだ。
メールマガジン配信サービスがリストの使い回し、スパムの配信を容認している以上、利用者は防ぐ方法がない。これまでは、多大な労力を払ってコンビーズに対して抗議を続けてやっとスパムがなくなるという状態だった。
スパムを配信している間も、コンビーズは、いけしゃあしゃあとアンケートなどを行ってスパム配信に磨きをかけていた。
メールは正しく届いていますか?
https://regssl.combzmail.jp/mail_report.php
だが、とうとうコンビーズも自らの過ちに気がついたらしく、スパムで困っている人間が、自分のアドレス宛の全てのコンビーズメールを停止してくれるようになったのである。
ついに株式会社コンビーズが送信停止に応じた
http://spam-hantai.seesaa.net/article/122112735.html
「迷惑メールの送信停止措置と、コンビーズメールで発行されている全メルマガの登録拒否」を依頼すると、表向きは応じないが実際には処理してくれるらしい。コンビーズではスパム業者の排除も進めているらしい。筆者の元に来るコンビーズからのスパムメールはかなり減少している。
コンビーズも個人情報の取扱方針を11月末に変更するそうである…
【執筆:Prisoner Langley】
執筆者略歴:
民間研究者として、さまざまな角度から、セキュリティ事象を調査研究、BUGTRAQへの投稿などを行う。2004年に発生した、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)のセキュリティ事件の際、セキュリティ対策のひとつとして「サイバーノーガード戦法」を提唱。
4コママンガを描くこともある。執筆依頼はSCAN編集部まで
【関連リンク】
セキュリティコラムばかり書いているLANGLEYのブログ
http://netsecurity.blog77.fc2.com/
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