工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン2「V-CRY」 第12回「鼻歌」 | ScanNetSecurity
2024.03.29(金)

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン2「V-CRY」 第12回「鼻歌」

※本稿はフィクションです。実在の団体・人物・事件とは関係がありません※

特集 フィクション
>>第 1 回から読む

「あのさ。Webメールを使う時の問題は、

・セキュリティ管理がWebメール事業者まかせになる

・WebメールではJAVA、スクリプトなど使いまくっているので、危険なものを仕込まれたら一発でやられる

ってことだ。Twitterでもよく脆弱性が見つかって騒ぎになるだろ。ああいうことが起こりかねないわけだ。まあ、Googleは比較的安心できるけどね。だから自分でセキュリティ管理できない素人向けだと思ってたんだけどな」

沢近は不思議ちゃんだが、いちおうシステム屋のはしくれだ。素人ではない。

「でも…」

沢近が口をとがらせた。それを上回る利便性がGmailにはあると言いたいんだろう。Gmailが便利ってのは、オレも認める。あとは、自分自身のセキュリティポリシーの問題だ。オレは自分の利用するもののセキュリティ管理を、見も知らないアメリカ人にまかせたくない。

「お前みたいなヤツがいるから、未だにクラシックなメールマガジン経由の攻撃が有効なんだよ」

また余計な憎まれ口を叩いてしまった。オレは別に沢近とケンカしたいわけじゃない。仲良くしたい。特に下半身は。

「工藤さんは、私のことを『お前』と呼びますが、それは妥当なことなのでしょうか?」

沢近が腕を組んだ。むにゅっと大きな胸が上に上がる。オレの目は、いやがおうにも、そのふくらみに釘付けになった。いかん。まるで欲求不満の青少年みたいじゃないか。

《ScanNetSecurity》

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 富士通の複数の業務パソコンにマルウェア、個人情報を含むファイルを不正に持ち出せる状態に

    富士通の複数の業務パソコンにマルウェア、個人情報を含むファイルを不正に持ち出せる状態に

  2. ランサムウェアに身代金を支払う傾向の強い組織の構造が明らかに

    ランサムウェアに身代金を支払う傾向の強い組織の構造が明らかに

  3. プロ e スポーツ選手のアカウントにハッキング

    プロ e スポーツ選手のアカウントにハッキング

  4. 日東製網へのランサムウェア攻撃、約 1 ヶ月で全システム復旧

    日東製網へのランサムウェア攻撃、約 1 ヶ月で全システム復旧

  5. 総務省「無線LANセキュリティガイドライン」更新、自宅と公衆に分冊

    総務省「無線LANセキュリティガイドライン」更新、自宅と公衆に分冊

  6. 時給7,500円 ~ 総務省、非常勤サイバーセキュリティ人材募集 月2時間 霞が関勤務

    時給7,500円 ~ 総務省、非常勤サイバーセキュリティ人材募集 月2時間 霞が関勤務

  7. 脆弱性診断の新たな選択肢「ちょうどいいレベルの診断」を AeyeScan活用でサービス化 ~ NTTデータ先端技術

    脆弱性診断の新たな選択肢「ちょうどいいレベルの診断」を AeyeScan活用でサービス化 ~ NTTデータ先端技術PR

  8. 早稲田スポーツ新聞会のホームページがウイルス感染、意図せずファイルがダウンロードされる被害

    早稲田スポーツ新聞会のホームページがウイルス感染、意図せずファイルがダウンロードされる被害

  9. Meta 社へ申請するも復旧困難と判断、乗っ取り被害の「池袋エリアプラットフォーム」の Facebook ページ削除

    Meta 社へ申請するも復旧困難と判断、乗っ取り被害の「池袋エリアプラットフォーム」の Facebook ページ削除

  10. Jenkins に任意のファイルの読み取りが可能となるコマンドラインインターフェース機能におけるアクセス制御不備の脆弱性(Scan Tech Report)

    Jenkins に任意のファイルの読み取りが可能となるコマンドラインインターフェース機能におけるアクセス制御不備の脆弱性(Scan Tech Report)

ランキングをもっと見る