ラック西本氏、日本はサイバー攻撃に脆弱(ラック) | ScanNetSecurity
2024.04.26(金)

ラック西本氏、日本はサイバー攻撃に脆弱(ラック)

株式会社ラックは12月16日、都内でプレス向けのブリーフィングを開催し、同社取締役最高技術責任者の西本逸郎氏が、「ゆく年くる年」と題して本年の情報セキュリティ総括を行った。

研修・セミナー・カンファレンス セミナー・イベント
株式会社ラック 取締役 最高技術責任者 西本逸郎氏
株式会社ラック 取締役 最高技術責任者 西本逸郎氏 全 4 枚 拡大写真
株式会社ラックは12月16日、都内でプレス向けのブリーフィングを開催し、同社取締役最高技術責任者の西本逸郎氏が、「ゆく年くる年」と題して本年の情報セキュリティ総括を行った。

まず同社事業推移として、同社セキュリティオペレーションセンターJSOCの監視センサー数は、震災以降一時的に減少するもその後ソニー社への一連の攻撃の影響により増加に転じ、さらに9月以降の政府・防衛産業への攻撃が明るみに出たことで急伸した。ペネトレーションテストの受注も9月以降増加を続けており、予算規模が大きい案件が増えている。

西本氏は、2011年のセキュリティを表す今年の言葉として、震災によってIT依存への認識が深まった「ディザスタリカバリ」、ゴールドラッシュ状態にありアプリケーションの民主化を進める「スマートフォン」、社会的メッセージを伴うパターンと民族国家による諜報活動の場合がある「標的型(攻撃)」の3つの言葉を挙げた。

つづく2012年の予測の中で、サイバー空間での主導権争いとそれに伴う秩序形成が進み、サイバー諜報活動への対策が急務であると述べた。

また、同氏は、自身の主観に基づくものであることを前置きしたうえで、「攻撃力(5段階評価)」「防御力(5段階評価)」「戦力(攻撃+防御の10段階評価)」「守るべき資産(10段階評価)」の4つの指標をもとに、US、ロシア、中国、韓国、ならずもの国家、テロリスト、ハッカー集団の8つの国家または非国家組織について、サイバー戦力と脆弱性を分析した表を披露した。守るべき資産の指標を戦力の指標で割り算をすることで、相対的な攻撃への弱さを数値化する。

この、西本氏の主観に基づく試算によれば、日本は攻撃力は最も低く、防御力も最低レベルである一方、守るべき国家・防衛機密や知的財産などが米中に次いで高い数値であるため、相対的にサイバー的に最も脆弱な国家になっており、日本こそが標的となっていると述べた。

《ScanNetSecurity》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  2. 訃報:セキュリティの草分けロス・アンダーソン氏 死去 67 歳、何回分かの生涯に匹敵する業績

    訃報:セキュリティの草分けロス・アンダーソン氏 死去 67 歳、何回分かの生涯に匹敵する業績

  3. 社員のセキュリティ意欲高める施策とは? 罰則は逆効果 ~ プルーフポイント「2024 State of the Phish」日本語版公表

    社員のセキュリティ意欲高める施策とは? 罰則は逆効果 ~ プルーフポイント「2024 State of the Phish」日本語版公表

  4. LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

    LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

  5. スペシャリスト集結! マネーフォワード・ラック・富士ソフト・電通総研から学ぶ、脆弱性診断内製化の成功法則とは? AeyeScan 導入企業との公開対談

    スペシャリスト集結! マネーフォワード・ラック・富士ソフト・電通総研から学ぶ、脆弱性診断内製化の成功法則とは? AeyeScan 導入企業との公開対談PR

  6. タカラベルモントの海外向けウェブサイトのサーバがフィッシングメール送信の踏み台に

    タカラベルモントの海外向けウェブサイトのサーバがフィッシングメール送信の踏み台に

  7. 情報処理学会、高等学校情報科の全教科書の用語リスト公開

    情報処理学会、高等学校情報科の全教科書の用語リスト公開

  8. 国内カード発行会社のドメイン毎の DMARC 設定率 36.2%「キャッシュレスセキュリティレポート(2023年10-12月版)」公表

    国内カード発行会社のドメイン毎の DMARC 設定率 36.2%「キャッシュレスセキュリティレポート(2023年10-12月版)」公表

  9. Linux の GSM ドライバにおける Use-After-Free の脆弱性(Scan Tech Report)

    Linux の GSM ドライバにおける Use-After-Free の脆弱性(Scan Tech Report)

  10. 東芝テックが利用するクラウドサービスに不正アクセス、取引先や従業員の個人情報が閲覧された可能性

    東芝テックが利用するクラウドサービスに不正アクセス、取引先や従業員の個人情報が閲覧された可能性

ランキングをもっと見る