ブラウザのトラッキングを禁止するDNTを支持(米連邦取引委員会) | ScanNetSecurity
2024.05.03(金)

ブラウザのトラッキングを禁止するDNTを支持(米連邦取引委員会)

 米連邦取引委員会(FTC)はインターネットでの消費者のプライバシー保護についての枠組みとなるフレームワークを提案し、企業や議会に導入を勧告する報告書を公開した。懸案となっているブラウザのトラッキングについては、これを禁止するDNT(Do Not Track)を支持した。

国際 海外情報
連邦取引委員会(FTC)
連邦取引委員会(FTC) 全 2 枚 拡大写真
 米連邦取引委員会(FTC)はインターネットでの消費者のプライバシー保護についての枠組みとなるフレームワークを提案し、企業や議会に導入を勧告する報告書を公開した。懸案となっているブラウザのトラッキングについては、これを禁止するDNT(Do Not Track)を支持した。

 インターネットではこの数ヶ月のあいだに利用者のプライバシーを脅かす事件が相次いでおり、プライバシー保護のあり方について関心が高まっている。特に大きな事件だったのは、GoogleがアップルのブラウザであるSafariの設定を迂回してウエブ閲覧履歴など個人情報の収集をするトラッキングを行なっていたとする報道。この報道をきっかけに多くのIT企業や広告企業が日常的にトラッキングを行なっている実態が知れ渡り、大きな注目を集めた。

 事態の大きさにオバマ大統領はインターネットでのプライバシー保護を目的とした新法案「Consumer Privacy Bill of Rights」を2月23日に発表。この中にトラッキングを禁止するDNTを盛り込んでいる。

 今回のFTCの広告書はプライバシー保護について5項目を挙げているが、その内の一つがトラッキングの禁止、つまりDNTだ。FTCの報告書に強制力はないものの、これを機にIT業界の機運はDNT導入へ大きく傾くと予想される。

 報告書ではこの他にモバイルサービス提供者へのプライバシー保護の呼びかけ、データブローカーに対する規制強化、自主規制ルールの尊守などの内容を盛り込んでいる。

連邦取引委員会、インターネットのプライバシー保護の新しい枠組みを企業と議会に勧告

《山田 正昭@RBB TODAY》

関連記事

この記事の写真

/
PageTop

アクセスランキング

  1. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  2. クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

    クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

  3. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  4. 2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

    2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

  5. クラウド型データ管理システム「ハイクワークス」のユーザー情報に第三者がアクセス可能な状態に

    クラウド型データ管理システム「ハイクワークス」のユーザー情報に第三者がアクセス可能な状態に

  6. 信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

    信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

  7. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  8. 「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

    「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

  9. SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

    SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

  10. トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

    トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

ランキングをもっと見る