Microsoft Windows の OLE オブジェクト処理に起因する任意コード実行の脆弱性(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity
2026.06.13(土)

Microsoft Windows の OLE オブジェクト処理に起因する任意コード実行の脆弱性(Scan Tech Report)

Microsoft Windows の OLE コンポーネント (ole32.dll) には、OLE オブジェクトを処理する際にプロパティのデータ型を適切に変換しない脆弱性が存在します。

脆弱性と脅威 エクスプロイト
1.概要
Microsoft Windows の OLE コンポーネント (ole32.dll) には、OLE オブジェクトを処理する際にプロパティのデータ型を適切に変換しない脆弱性が存在します。
ユーザが悪質な OLE オブジェクトを含む Office ドキュメントを閲覧した場合、リモートの第三者によってシステム上で不正な操作が実行される可能性があります。
この脆弱性は、Luigi Auriemma 氏が 2011/3/16 に発見し、Microsoft が昨年末の 2011/12/13 にアドバイザリと共にセキュリティ更新プログラムを公開した少し古い問題 (MS11-093) となりますが、悪用された場合の影響度が高く、標的型攻撃などに悪用される可能性も考えられるため、対象のユーザは速やかに以下の対策を実施することを推奨します。


2.深刻度(CVSS)
9.3
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2011-3400&vector=%28AV%3AN/AC%3AM/Au%3AN/C%3AC/I%3AC/A%3AC%29


3.影響を受けるソフトウェア
Microsoft Windows XP SP3
Microsoft Windows XP Professional x64 Edition SP2
Microsoft Windows Server 2003 SP2
Microsoft Windows Server 2003 x64 Edition SP2
Microsoft Windows Server 2003 with SP2 for Itanium-based Systems


4.解説
Object Linking and Embedding (OLE) は、組み込みまたはリンク機能を利用することによって、複数のアプリケーション間でデータやオブジェクトの連携を可能にする技術です。

Microsoft Windows の ole32.dll には、CPropertyStorage::ReadMultiple() 関数において、Office ドキュメントなどに含まれた OLE オブジェクトのプロパティを変換する際に String 型のプロパティを Variant 型のプロパティとして処理してしまう不備があります。
このため、Office アプリケーションを介して、プロパティに不正なデータが指定された OLE オブジェクトを含む Office ドキュメントを処理した場合に、当該プロパティの先頭の 4 バイトを vtable ポインタとして扱ってしまうため、意図しないメモリ領域を参照してしまう脆弱性が存在します。

この脆弱性を利用することで、リモートの攻撃者は、Office アプリケーションを実行するユーザの権限で任意のコード実行が可能となります。


5.対策
以下の Web サイトを参考に、それぞれの Microsoft Windows OS に対応する適切なパッチ (MS11-093) を入手し適用することで、この脆弱性を解消することが可能です。
また、信頼されないソースおよび場所の Office ドキュメントを開かないことが Microsoft より推奨されています。

MS11-093:
http://technet.microsoft.com/security/bulletin/MS11-093


6.ソースコード
(Web非公開)

(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター

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Scan Tech Report
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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