Trend Micro Control Manager のアドホッククエリモジュールに起因する SQL インジェクションの脆弱性(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

Trend Micro Control Manager のアドホッククエリモジュールに起因する SQL インジェクションの脆弱性(Scan Tech Report)

Trend Micro Control Manager (TMCM) のアドホッククエリモジュールに SQL インジェクションの脆弱性が報告されました。

脆弱性と脅威 エクスプロイト
1.概要
Trend Micro Control Manager (TMCM) のアドホッククエリモジュールに SQL インジェクションの脆弱性が報告されました。
TMCM にアクセス可能な悪意あるユーザに利用された場合、TMCM が使用するデータベース上で不正な操作が実行される可能性があります。
脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、影響を受けるバージョンの TMCM を利用するユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。


2.深刻度(CVSS)
7.5
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2012-2998&vector=%28AV%3AN/AC%3AL/Au%3AN/C%3AP/I%3AP/A%3AP%29


3.影響を受けるソフトウェア ※
TMCM 5.0 build 2189 (英語版) より前のバージョン
TMCM 5.5 build 1823 (英語版) より前のバージョン
TMCM 5.5 build 1823 (日本語版) より前のバージョン
TMCM 6.0 build 1449 (英語版) より前のバージョン


4.解説
Trend Micro Control Manager (TMCM) は、ネットワーク内の Trend Micro ウイルス/セキュリティ対策製品、あるいはサードパーティ製のセキュリティ対策製品などを Web ベースのコンソールから集中管理することが可能なソフトウェアです。

この TMCM のアドホッククエリモジュール (ログ情報を表示する際のフィルタリング機能) には、AdHocQuery_Processor.aspx における id パラメータの入力値の取り扱いに不備があるため、当該パラメータにシングルクォート (') を含む SQL ステートメントを指定することで、SQL インジェクション攻撃が可能な脆弱性が存在します。

この脆弱性を利用することで TMCM にアクセス可能な攻撃者は、TMCM が使用するデータベース上で任意の SQL コマンドが実行可能となります。


5.対策
以下の Web サイトより、各バージョンの Trend Micro Control Manager (TMCM) に対応するパッチ (Critical Patch) を入手し適用することで、この脆弱性を解消することが可能です。
あるいは、TMCM の管理コンソールへアクセス可能なユーザを制限することで、この脆弱性の影響を緩和することが可能です。

*TMCM 5.0 (英語版) - tmcm_50_win_en_criticalpatch2189.exe
*TMCM 5.5 (英語版) - tmcm_55_sp1_patch2_win_en_criticalpatch1823.exe
*TMCM 5.5 (日本語版) - tmcm_55_sp1_patch1_win_jp_criticalpatch1823.zip
*TMCM 6.0 (英語版) - tmcm_60_patch1_win_en_criticalpatch1449.exe

Download Center Control Manager 5.0/5.5/6.0 (英語版)
http://www.trendmicro.com/download/product.asp?productid=7
ダウンロード Trend Micro Control Manager 5.5 (日本語版)
http://www.trendmicro.co.jp/download/product.asp?productid=7


6.ソースコード
(Web非公開)

(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター

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Scan Tech Report
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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