Trend Micro Control Manager のアドホッククエリモジュールに起因する SQL インジェクションの脆弱性(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity
2024.05.03(金)

Trend Micro Control Manager のアドホッククエリモジュールに起因する SQL インジェクションの脆弱性(Scan Tech Report)

Trend Micro Control Manager (TMCM) のアドホッククエリモジュールに SQL インジェクションの脆弱性が報告されました。

脆弱性と脅威 エクスプロイト
1.概要
Trend Micro Control Manager (TMCM) のアドホッククエリモジュールに SQL インジェクションの脆弱性が報告されました。
TMCM にアクセス可能な悪意あるユーザに利用された場合、TMCM が使用するデータベース上で不正な操作が実行される可能性があります。
脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、影響を受けるバージョンの TMCM を利用するユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。


2.深刻度(CVSS)
7.5
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2012-2998&vector=%28AV%3AN/AC%3AL/Au%3AN/C%3AP/I%3AP/A%3AP%29


3.影響を受けるソフトウェア ※
TMCM 5.0 build 2189 (英語版) より前のバージョン
TMCM 5.5 build 1823 (英語版) より前のバージョン
TMCM 5.5 build 1823 (日本語版) より前のバージョン
TMCM 6.0 build 1449 (英語版) より前のバージョン


4.解説
Trend Micro Control Manager (TMCM) は、ネットワーク内の Trend Micro ウイルス/セキュリティ対策製品、あるいはサードパーティ製のセキュリティ対策製品などを Web ベースのコンソールから集中管理することが可能なソフトウェアです。

この TMCM のアドホッククエリモジュール (ログ情報を表示する際のフィルタリング機能) には、AdHocQuery_Processor.aspx における id パラメータの入力値の取り扱いに不備があるため、当該パラメータにシングルクォート (') を含む SQL ステートメントを指定することで、SQL インジェクション攻撃が可能な脆弱性が存在します。

この脆弱性を利用することで TMCM にアクセス可能な攻撃者は、TMCM が使用するデータベース上で任意の SQL コマンドが実行可能となります。


5.対策
以下の Web サイトより、各バージョンの Trend Micro Control Manager (TMCM) に対応するパッチ (Critical Patch) を入手し適用することで、この脆弱性を解消することが可能です。
あるいは、TMCM の管理コンソールへアクセス可能なユーザを制限することで、この脆弱性の影響を緩和することが可能です。

*TMCM 5.0 (英語版) - tmcm_50_win_en_criticalpatch2189.exe
*TMCM 5.5 (英語版) - tmcm_55_sp1_patch2_win_en_criticalpatch1823.exe
*TMCM 5.5 (日本語版) - tmcm_55_sp1_patch1_win_jp_criticalpatch1823.zip
*TMCM 6.0 (英語版) - tmcm_60_patch1_win_en_criticalpatch1449.exe

Download Center Control Manager 5.0/5.5/6.0 (英語版)
http://www.trendmicro.com/download/product.asp?productid=7
ダウンロード Trend Micro Control Manager 5.5 (日本語版)
http://www.trendmicro.co.jp/download/product.asp?productid=7


6.ソースコード
(Web非公開)

(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター

※Web非公開該当コンテンツ閲覧をご希望の方はScan Tech Reportにご登録(有料)下さい。

Scan Tech Report
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  2. クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

    クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

  3. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  4. 2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

    2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

  5. クラウド型データ管理システム「ハイクワークス」のユーザー情報に第三者がアクセス可能な状態に

    クラウド型データ管理システム「ハイクワークス」のユーザー情報に第三者がアクセス可能な状態に

  6. 信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

    信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

  7. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  8. 「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

    「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

  9. SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

    SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

  10. トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

    トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

ランキングをもっと見る