【インタビュー】レイヤ8セキュリティとは-コミュニケーションを活性化するセキュリティ機器「Vario Communicate Router」 | ScanNetSecurity
2026.10.27(火)

【インタビュー】レイヤ8セキュリティとは-コミュニケーションを活性化するセキュリティ機器「Vario Communicate Router」

OSI参照モデルの最上層であるアプリケーション層の一段上に、それを操作するユーザを第8番目のレイヤとして設定し、ユーザ層を含む8階層モデルでセキュリティ対策を考える「レイヤ8セキュリティ」が注目を集めている。

特集 特集
「セキュリティ管理を通じて逆にコミュニケーションを活性化することはできないか」 バリオセキュア・ネットワークス株式会社 飛世 絵梨 氏
「セキュリティ管理を通じて逆にコミュニケーションを活性化することはできないか」 バリオセキュア・ネットワークス株式会社 飛世 絵梨 氏 全 3 枚 拡大写真
コンピュータの弱点ではなく、それを操作する人間の弱点を突いた攻撃が増えている。一方で、クラウドとして利用するWebアプリやソーシャルサービスのビジネス環境への普及によって、従業員がPCでネイティブアプリを利用し、サーバクライアントの社内ネットワークのもと業務を行うことを前提にしたセキュリティ管理は、大きな転換を迫られている。

こうしたなか、OSI参照モデルの最上層であるアプリケーション層の一段上に、それを操作するユーザを第8番目のレイヤとして設定し、ユーザ層を含む8階層モデルでセキュリティ対策を考える「レイヤ8セキュリティ」が注目を集めている。そこでは、ユーザの活動を制限するのではなく、むしろ適切に管理しポテンシャルを引き出すことで、競争力を高めるといったこれまでの考え方を逆転させた発想が行われている。

そのレイヤ8セキュリティ機能を備えた「Vario Communicate Router」を11月に発売した、バリオセキュア・ネットワークス株式会社 オペレーション本部 VCR事業グループ グループリーダ―飛世絵梨氏に、話を聞いた。


――「Communicate」という名前がついたセキュリティ機器を初めて見ました

セキュリティは、通信を遮断したり、利用者の行動を制限することが身上です。しかし近年の、ユーザーのモチベーションを推進力の中心に据えた新しいITの活用実態にはそぐわないと考えました。セキュリティ管理を通じて逆にコミュニケーションを活性化することはできないか。そんな思いをこの製品にこめています。

――ユーザーを中心に考えたセキュリティとして、Vario Communicate Router (VCR)は、レイヤ8セキュリティ対応ということですが、「レイヤ8セキュリティ」とはどのような概念ですか?

7階層で構成されるOSI参照モデルの最上位に、「レイヤ8」「ヒューマン層」と呼ぶ新しい階層を置くことで、ユーザーを中心に考えたセキュリティ管理を実現しようという考え方です。IPアドレスやポート番号といった、レイヤ7以下のデータ通信用の情報と、レイヤ8であるユーザ情報を紐付けることでより高度な制御を行うことが可能になります。

――どんな新しいことができるのですか

ユーザごと、あるいは業務部門ごとに、インターネットにアクセス可能な時間帯や、利用可能なアプリケーション、占有可能な帯域幅などを設定することができます。コールセンターや病院など、交代勤務で1台のマシンを複数のユーザで共用している場合や、広報部門だけにソーシャルサービスの使用を許可するなどのさまざまなケースで効果を発揮します。

――VCRの基本機能を教えて下さい

ファイアウォール、VPN、アンチウィルス、アンチスパム、IDS/IPSといった、一般的なUTM(Unified Threat Management)の機能は全て備わっています。

また、充実したログ、レポート機能があります。大量の通信情報の保存のため、ハードディスクが搭載されており、Webブラウザからログやレポートを参照できる他、事前に設定したアラートなどをメールで受け取ることも可能です。

――VCRは、これまで提供してきたVario Secure Router(VSR)と比べて、位置づけはどう異なるのですか

国内3,500台の導入実績があるVSRは、企業のインターネットセキュリティをトータルに保護するマネージドセキュリティサービスの1つの構成要素です。VSRは単体では販売せず、当該サービスのユーザ企業に対してレンタルする形で設置しています。通信事業者、ホスティング事業者、データセンター事業者にOEMとして提供しているマネージドサービスを通じて、主に中規模以上の企業に導入されています。

一方VCRは、SIerなどを経由して、SMB市場をターゲットに機器販売をしていく予定です。価格面においても顧客ターゲットを意識し、中小企業規模のお客様に十分手の届く価格となっております。製品提供は当社Webサイト上に掲載してあるパートナー様を通じてご購入頂きますので、パートナー様を通じてご確認頂くようお願い申し上げます。

――バリオセキュア社はこれまで、サービス型のセキュリティ対策で業界を牽引してきました。今回、製品としてVCRを販売するのは、販売モデルに回帰しているかのように感じられます。バリオセキュア社は、今後どのようにビジネス展開していくのでしょうか

リース契約で導入して5年で減価償却するといった商習慣からか、これまでもサービスではなく機器を購入したい、という声を多くいただいていました。また顧客セグメントとして、これまで中規模以上の企業をメインにアプローチしていましたが、今後、中小企業にも広げていきたいと考えています。VCRはそうした方針にうまく適合すると思います。今後、幅広いセキュリティニーズに対応できる企業として業界をリードしていきたいと考えています。

――ありがとうございました

(イメージズ・アンド・ワーズ 鳴海まや子)

《イメージズ・アンド・ワーズ 鳴海まや子》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 「タイムズカー」への不正アクセス、本人確認書類画像データが漏えいした顧客に 3,000円相当を見舞いとして支払い

    「タイムズカー」への不正アクセス、本人確認書類画像データが漏えいした顧客に 3,000円相当を見舞いとして支払い

  2. 「焼肉きんぐ」公式アプリ会員管理システムに不正アクセス、1,078万8,963件の個人情報が漏えい

    「焼肉きんぐ」公式アプリ会員管理システムに不正アクセス、1,078万8,963件の個人情報が漏えい

  3. Microsoft Defender におけるアップデート処理の妨害によりサービス停止が可能となる脆弱性(Scan Tech Report)

    Microsoft Defender におけるアップデート処理の妨害によりサービス停止が可能となる脆弱性(Scan Tech Report)

  4. オンライン会員サービス「CAPCOM ID」に不正アクセス、全世界合計 11,774,247件のメールアドレス等が漏えい

    オンライン会員サービス「CAPCOM ID」に不正アクセス、全世界合計 11,774,247件のメールアドレス等が漏えい

  5. 「お名前.com デスクトップクラウド」に不正アクセス、見舞金として一律 5,000円を支払い

    「お名前.com デスクトップクラウド」に不正アクセス、見舞金として一律 5,000円を支払い

ランキングをもっと見る
PageTop