Linux Kernel の __sock_diag_rcv_msg() 関数の実装に起因する権限昇格の脆弱性(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity
2026.01.11(日)

Linux Kernel の __sock_diag_rcv_msg() 関数の実装に起因する権限昇格の脆弱性(Scan Tech Report)

Linux Kernel には、特定の Netlink メッセージを介して権限昇格が可能な脆弱性が存在します。システムにアクセス可能なローカルの悪意あるユーザに利用された場合、root権限を取得され、システムを完全に制御される可能性があります。

脆弱性と脅威 エクスプロイト
1.概要
Linux Kernel には、特定の Netlink メッセージを介して権限昇格が可能な脆弱性が存在します。
システムにアクセス可能なローカルの悪意あるユーザに利用された場合、root権限を取得され、システムを完全に制御される可能性があります。
脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、影響を受けるバージョンの Linux Kernel を利用するユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。


2.深刻度(CVSS)
7.2
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2013-1763&vector=%28AV%3AL/AC%3AL/Au%3AN/C%3AC/I%3AC/A%3AC%29


3.影響を受けるソフトウェア ※
Linux Kernel 3.3.x - 3.4.33/3.7.9/3.8.0

※影響を受けるバージョンの Linux Kernel が実装される Fedora 17/18,openSUSE 12.2, Ubuntu 12.04 LTS/12.10 などの Linux ディストリビューションも、この脆弱性の影響を受けます。


4.解説
Netlink は、カーネル空間とユーザ空間の間でネットワーク関連情報の取得または設定を行う仕組みです。

Linux Kernel には、__sock_diag_rcv_msg() 関数 (net/core/sock_diag.c) において、メッセージタイプに SOCK_DIAG_BY_FAMILY が指定された Netlink メッセージを処理する際に、ソケットのアドレスファミリを適切にチェックしない不備があります。
このため、アドレスファミリに不適切な値が指定された当該 Netlink メッセージを処理した場合に、sock_diag_handlers 配列が使用する領域外のメモリ領域にアクセス可能な脆弱性が存在します。

この脆弱性を利用することでシステムにアクセス可能なローカルの攻撃者は、root に権限昇格を行い、当該権限で任意のコマンドが実行可能となります。


5.対策
以下の Web サイトを参考に Linux Kernel 3.4.34/3.7.10/3.8.1 以降を入手しアップデートする、あるいは修正パッチ (6e601a53566d84e1ffd25e7b6fe0b6894ffd79c0) を入手し適用することで、この脆弱性を解消することが可能です。

Linux Kernel:
http://www.kernel.org/

Linux Kernel github 6e601a53566d84e1ffd25e7b6fe0b6894ffd79c0
https://github.com/torvalds/linux/commit/6e601a53566d84e1ffd25e7b6fe0b6894ffd79c0

また、Linux ディストリビューションにおいては、それぞれのベンダが提供するセキュリティアドバイザリを参考に、適切なパッケージを入手しアップデートすることで、この脆弱性を解消することが可能です。

・Fedora
FEDORA-2013-3106 (Fedora 17)
http://lists.fedoraproject.org/pipermail/package-announce/2013-March/099482.html
FEDORA-2013-3223 (Fedora 18)
http://lists.fedoraproject.org/pipermail/package-announce/2013-March/099471.html

・openSUSE
openSUSE-SU-2013:0395-1 (openSUSE 12.2)
http://lists.opensuse.org/opensuse-security-announce/2013-03/msg00004.html

・Ubuntu
USN-1749-1 (Ubuntu 12.04 LTS)
http://www.ubuntu.com/usn/USN-1749-1/
USN-1750-1 (Ubuntu 12.10)
http://www.ubuntu.com/usn/USN-1750-1/
USN-1751-1 (Ubuntu 12.10)
http://www.ubuntu.com/usn/USN-1751-1/


6.ソースコード
(Web非公開)

(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター

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Scan Tech Report
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html

《ScanNetSecurity》

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