40カ国の重要施設に侵入したサイバースパイ活動、22GB以上のデータを収集(カスペルスキー) | ScanNetSecurity
2025.12.10(水)

40カ国の重要施設に侵入したサイバースパイ活動、22GB以上のデータを収集(カスペルスキー)

ロシアKasperskyは、マルウェア「NetTraveler」に関する調査レポートを発表した。APT攻撃に使用されるマルウェアファミリーで、40カ国の重要施設に侵入し、350件の被害をもたらしているという。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
「NetTraveler」の各国の感染状況
「NetTraveler」の各国の感染状況 全 1 枚 拡大写真
株式会社Kaspersky Labs Japan(カスペルスキー)は6月10日、ロシアKasperskyが6月4日に公開したリリースの抄訳として、マルウェア「NetTraveler」に関する調査レポートを発表した。NetTravelerは、APT攻撃に使用されるマルウェアファミリー。40カ国の重要施設に侵入し、350件の被害をもたらしている。また、公的・民間施設に侵入し、被害対象は政府機関、大使館、石油ガス産業、研究施設、軍事関連企業、活動家などに及んでいる。

Kaspersky Labの調査によると、この脅威は2004年にはすでに活動を開始しており、2010年から2013年にかけて最も活発になっているということが分かった。最近のNetTravelerグループのサイバースパイ活動は、宇宙探査、ナノテクノロジー、エネルギー生産、原子力、レーザー、医薬、通信といった分野を主な対象としている。攻撃はスピアフィッシングメールによって行われ、Microsoft Officeの脆弱性(CVE-2012-0158およびCVE-2010-3333)を悪用する添付ファイルにより感染される。

感染したPCからC&Cサーバに送られたデータには、システムリスト、キー操作ログ、および各種 PDF/Excel/Word ファイルが含まれていた。また、バックドアとして別の情報詐取用マルウェアをインストールする機能も搭載している。Kaspersky Labのエキスパートチームによると、NetTravelerのC&Cサーバに格納されたデータ量は22ギガバイト以上になると見積もられている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ITコンサル企業、特別損失 73,000,000 円計上 ~ 連結子会社への不正アクセス受け

    ITコンサル企業、特別損失 73,000,000 円計上 ~ 連結子会社への不正アクセス受け

  2. 伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

    伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

  3. 不審な通信ログ検知し発覚 ~ 日本ビジネスシステムズに不正アクセス

    不審な通信ログ検知し発覚 ~ 日本ビジネスシステムズに不正アクセス

  4. 病院委託業者職員が受診者の氏名 性別 年齢ほかを SNS 投稿

    病院委託業者職員が受診者の氏名 性別 年齢ほかを SNS 投稿

  5. セキュリティイベントのヘルパーリスト、女性不在で炎上

    セキュリティイベントのヘルパーリスト、女性不在で炎上

ランキングをもっと見る
PageTop