「Tor」への接続ユーザ数の急増の背景に、ボットネットによる悪用(トレンドマイクロ)
トレンドマイクロは、匿名通信システム「Tor」への接続ユーザ数が8月19日以降、著しく増加している要因についてブログで解説している。
脆弱性と脅威
脅威動向

サイバー犯罪者たちは、彼らのC&Cサーバを隠ぺいするためにTorを利用したものと考えられる。そして、Tor上での匿名化されたサービスを停止することは、事実上不可能となる。オランダのセキュリティベンダ「FOX-IT」も、「Mevade」と呼ばれる不正プログラムがおそらく自身のC&C通信用のバックアップとしてTorのコンポーネントをダウンロードしていたことに言及している。ただし、今回の事例に関わるサイバー犯罪者たちは、自身の身元を「匿名化」するのに少し注意が足らなかったようで、主要メンバーが確認されている。トレンドマイクロでは、彼らの金銭獲得の手段のひとつとして「Mevade」で構成されるボットネットが使われ、感染PC上へのアドウェアやツールバーのインストールにより実行されているものと推測している。また「Mevade」は、情報収集機能も備えている可能性が非常に高いとしている。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》
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