オープンリゾルバとなっているDNSサーバを踏み台としたDDoS攻撃が増加(ラック) | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

オープンリゾルバとなっているDNSサーバを踏み台としたDDoS攻撃が増加(ラック)

ラックは、JSOCのセキュリティ監視において、オープンリゾルバとなってしまっているDNSサーバを踏み台にして、DDoS攻撃を行う通信が増加していることを確認したとして、注意喚起を発表した。

脆弱性と脅威 脅威動向
DNS AMP 検知件数
DNS AMP 検知件数 全 1 枚 拡大写真
株式会社ラックは9月18日、JSOCのセキュリティ監視において、オープンリゾルバとなってしまっているDNSサーバを踏み台にして、DDoS攻撃を行う通信が増加していることを確認したとして、注意喚起を発表した。9月11日に、警察庁から中国を発信元とする再帰問い合わせ可能なDNSサーバ(オープンリゾルバ設定となっているDNSサーバを指す)を探索する通信が増加していることが注意喚起されているが、同社が運営するJSOCにおいても、オープンリゾルバを探査する行動を日常的に捕捉している。ただし、現状では特定の国を発信元とした検知量の顕著な変化は捕捉していない。

しかし同社では、オープンリゾルバを踏み台にして、DDoS攻撃を行う通信が増加していることを検知している。オープンリゾルバは、攻撃者によってDDoS攻撃に悪用される可能性があることは広く知られているが、ここ数日DNSサーバが意図せずオープンリゾルバ状態になっていたことによるインシデントが、同社がセキュリティ監視を行っている複数のお客様で発生しているという。実際に発生したインシデントにおいては、使用しているネットワーク機器(ルータなど)にDNSサーバが組み込まれており、管理者の把握していない状況で動作していたことによって悪用されていた。

同社では、攻撃に加担しないための対策として、以下を推奨している。
・DNSの権威サーバとキャッシュサーバを分離し、ネットワーク機器にて適切なアクセス制御を実施する
・権威DNSサーバにおいては、再帰問い合わせを禁止する
・キャッシュDNSサーバにおいては、DNSサーバの設定にて再帰問い合わせを受け付けるネットワーク範囲を限定する
・組織内から組織外に対し、送信元アドレスを変更したパケットを出さないように制限する

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  2. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  3. セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  4. タカラベルモントの海外向けウェブサイトのサーバがフィッシングメール送信の踏み台に

    タカラベルモントの海外向けウェブサイトのサーバがフィッシングメール送信の踏み台に

  5. スペシャリスト集結! マネーフォワード・ラック・富士ソフト・電通総研から学ぶ、脆弱性診断内製化の成功法則とは? AeyeScan 導入企業との公開対談

    スペシャリスト集結! マネーフォワード・ラック・富士ソフト・電通総研から学ぶ、脆弱性診断内製化の成功法則とは? AeyeScan 導入企業との公開対談PR

  6. 重い 高い 検索も使いにくいメールを企業の 6 割が使う理由

    重い 高い 検索も使いにくいメールを企業の 6 割が使う理由

  7. 研究開発の推進責務が撤廃ほか ~「NTT法」改正法律成立を受け NTT がコメント

    研究開発の推進責務が撤廃ほか ~「NTT法」改正法律成立を受け NTT がコメント

  8. RoamWiFi R10 に複数の脆弱性

    RoamWiFi R10 に複数の脆弱性

  9. 2024年第1四半期 IPA 情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況、サポート詐欺被害時の漏えい可能性判断ポイントほか

    2024年第1四半期 IPA 情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況、サポート詐欺被害時の漏えい可能性判断ポイントほか

  10. 脆弱性診断自動化ツール「AeyeScan」を基盤に「診断マネジメントプラットフォーム」を提供

    脆弱性診断自動化ツール「AeyeScan」を基盤に「診断マネジメントプラットフォーム」を提供

ランキングをもっと見る