2020年東京オリンピックでは何をすべきか ~ロンドン五輪に学ぶサイバーセキュリティオペレーション (3)ロンドンの教訓 | ScanNetSecurity
2025.12.09(火)

2020年東京オリンピックでは何をすべきか ~ロンドン五輪に学ぶサイバーセキュリティオペレーション (3)ロンドンの教訓

モリス氏自身を含めて、ロンドン大会を通じての気づきがあったそうだ。関連した日本(東京大会)へのアドバイスと合わせてコメントをまとめてみたい。

特集 特集
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会アドバイザーを務める、BTジャパン CTO フィリップ・モリス氏
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会アドバイザーを務める、BTジャパン CTO フィリップ・モリス氏 全 4 枚 拡大写真
2012年に開催されたロンドンオリンピック大会は、大会運営から中継ネットワークに全面的にIP技術を導入した大会でもある。にもかかわらず、重大インシデントゼロという結果で成功裏に終わらせている。そのセキュリティ対策は、どのような戦略に基づき、どのような攻撃があり、どのようにそれを防いだのだろうか。

編集部では、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(TOCOG:The Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)のアドバイザーを務めるフィリップ・モリス氏(BTジャパン CTO)にお願いし、これらの疑問をぶつけてみた。モリス氏は、BTの立場でロンドン大会のネットワーク構築からセキュリティオペレーションまでを担当し、大会を成功に導いたひとりでもある。

インタビュー内容を、これから3回に分けてお伝えしたいと思う。第1回は、主に準備期間に的をしぼり、オリンピックセキュリティに対するポリシーや戦略を明らかにしていきたい。第2回では、大会期間中の体制や実際のインシデント対応の事例などを紹介し、第3回はまとめとして得られた教訓と東京大会に求められる対策について述べる予定だ。

●ロンドン大会はセキュリティ的に成功だったのか

ロンドンオリンピックで大会のネットワークインフラや運営のセキュリティを担当したBTのフィリップ・モリス氏(東京オリンピック組織委員会のアドバイザー、BTジャパンCTO)へのインタビューからお伝えする本連載の最後は、ロンドン大会のセキュリティ面での総括と2020年東京大会へ向けたアドバイスをまとめてみたい。

まず、モリス氏にロンドン大会は「成功だったのか」という質問をぶつけてみた。結果として大きなセキュリティインシデントも発生せず、大会も無事終了している。表向きには誰もが成功と認める大会ではあるが、内部でセキュリティ対策や防御の最前線で活動したモリス氏の率直な感想を聞きたかったからだ…

※本記事は本日配信のScan有料版に全文を掲載しました

《》

関連記事

この記事の写真

/
PageTop

アクセスランキング

  1. バッファロー製 Wi-Fiルータ「WSR-1800AX4シリーズ」に強度が不十分なパスワードハッシュの使用の脆弱性

    バッファロー製 Wi-Fiルータ「WSR-1800AX4シリーズ」に強度が不十分なパスワードハッシュの使用の脆弱性

  2. 伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

    伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

  3. 脅迫文がサーバに保存 ~ 東海大学委託先 東海ソフト開発にランサムウェア攻撃

    脅迫文がサーバに保存 ~ 東海大学委託先 東海ソフト開発にランサムウェア攻撃

  4. 期限警告 金銭未払 情報漏えい ~ 迷惑メール「HEUR:Hoax.Script.Scaremail」が受信者を脅しそして煽る 5 つのパターン

    期限警告 金銭未払 情報漏えい ~ 迷惑メール「HEUR:Hoax.Script.Scaremail」が受信者を脅しそして煽る 5 つのパターン

  5. 東海ソフト開発へのランサムウェア攻撃、委託元の東海教育産業と一部の顧客情報を共有

    東海ソフト開発へのランサムウェア攻撃、委託元の東海教育産業と一部の顧客情報を共有

ランキングをもっと見る
PageTop