マドリード・バルセロナ・東京~デロイト SOC レポート(3)犯罪者は二歩先を行く | ScanNetSecurity
2026.01.24(土)

マドリード・バルセロナ・東京~デロイト SOC レポート(3)犯罪者は二歩先を行く

会計系サイバーセキュリティサービスに期待されることのひとつは、法律や制度の熟知と、それを有利に使った運用である。氏が、サイバー攻撃からデロイトの顧客をどのように守るのか具体的に聞いた。

特集 特集
PR
スペインのデロイト社 の eCIC(Excellence Cyber Intelligence Center)の責任者である Alfonso Mur (アルフォンソ・ムール)氏
スペインのデロイト社 の eCIC(Excellence Cyber Intelligence Center)の責任者である Alfonso Mur (アルフォンソ・ムール)氏 全 1 枚 拡大写真
「犯罪者は常に我々の二歩先を行っている」

マドリードにある Deloitte eCIC( Excellence Cyber Intelligence Center )の責任者である Alfonso Mur (アルフォンソ・ムール)氏は取材中二度この言葉を漏らした。

会計系サイバーセキュリティサービスに期待されることのひとつは、法律や制度の熟知と、それを有利に使った運用である。氏が、サイバー攻撃からデロイトの顧客をどのように守るのか具体的に聞いた。デロイトの eCIC が顧客をサイバー攻撃から守る法的プロセスは 3 段階あるという。

ひとつは、「リレーションによる解決」である。攻撃元の IP を元に ISP に直接連絡し、攻撃遮断などを要請する方法だ。

ただし、攻撃元となる国は、そもそもそうした規制がゆるい国が多い。そこで第 2 段階として、攻撃元になっている国の法律に準拠し、その ISP に対して訴訟を起こすという。

しかし、それでも効果がない場合は、自国の事業会社に対して他国から攻撃が行われていることを、顧客企業の国家(スペイン企業ならスペインの法執行機関に対して)に訴えるのが第 3 段階となる。

Alfonso Mur 氏は、すべての国の法律に準拠するのが、デロイトの揺るがない基本的態度であるが、サイバー攻撃には国境がないため、あくまで可能性として「エクストリームな事案」が発生した場合、攻撃元を攻撃する(防御ではなく反撃する)可能性も完全には否定できないと語った。

エクストリームな事案とは、社会インフラや、人命などに関わるようなサイバー攻撃だろうと推測した。

筆者が Mur 氏に、攻撃元の組織や、攻撃対象によっては、反撃をすることは国際法上合法な場合もあるのでは、と問うと、「国際法を適用するのは時間がかかる。サイバー犯罪のスピードに比べものにならないくらい遅い」と即答された。

《高橋 潤哉( Junya Takahashi )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 大企業の 66.8 %がセキュリティ不備を理由に取引停止や契約更新を見送る しかし取引停止された中小企業は景気悪化等が理由と誤認識

    大企業の 66.8 %がセキュリティ不備を理由に取引停止や契約更新を見送る しかし取引停止された中小企業は景気悪化等が理由と誤認識

  2. Linux カーネルでの TLS プロトコル通信処理の不備に起因する境界外メモリアクセスの脆弱性(Scan Tech Report)

    Linux カーネルでの TLS プロトコル通信処理の不備に起因する境界外メモリアクセスの脆弱性(Scan Tech Report)

  3. 大崎市が情報公開により提供した PDF ファイルの黒塗り加工が特定の操作で除去可能

    大崎市が情報公開により提供した PDF ファイルの黒塗り加工が特定の操作で除去可能

  4. デンソーグループ内全従業員に Microsoft SharePoint Online 内のデータの閲覧・ダウンロード権限付与

    デンソーグループ内全従業員に Microsoft SharePoint Online 内のデータの閲覧・ダウンロード権限付与

  5. ホリプロ実施の「ミュージカル『ジキル&ハイド』製作発表オーディエンス募集」の申込受付用フォームで個人情報が閲覧可能に

    ホリプロ実施の「ミュージカル『ジキル&ハイド』製作発表オーディエンス募集」の申込受付用フォームで個人情報が閲覧可能に

ランキングをもっと見る
PageTop