KPMG のサイバーセキュリティ経営 (1) 経営者の 3 つの関心事とは
「中村悠一氏は港区に本社を構える精密機器製造・販売企業のCEOだ。従業員は8,000名、国内だけでなく海外にも多数の販売・生産拠点を持ち、東証に上場して以来黒字経営を続けている。先日のグループ経営会議で頭を悩ませる報告を受けた」
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これまでも海外で自社製品の模倣品が見つかることは多々あったが、それらはすべて販売開始後しばらくしてからのことだった。しかし昨年ぐらいから、まだ研究開発段階にある自社製品に酷似した模倣品が廉価で新興国市場に出回っているとの報告を受けるようになった。さらに、海外で現地企業と連携して展開している消費者向けの直販ECサイトがサイバー攻撃を受け、顧客の個人情報が危うく漏洩しそうになるという事件も起きた。
中村氏は同業他社でセキュリティ事故が起こって業績悪化するのをまのあたりにするたび、次は我が身との不安を募らせている…
こうしたケースのように、多くの企業経営者は、自社の企業価値とサステナビリティを高めるうえでサイバーセキュリティ対策の強化が不可欠であることを認識し始めています。
《KPMGコンサルティング株式会社 サイバーセキュリティアドバイザリーサービス ディレクター 小川 真毅》
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