インスリンポンプに外部から制御されるなど複数の脆弱性(JVN)
IPAおよびJPCERT/CCは、Animas Corporationが提供するインスリンポンプ「Animas OneTouch Ping」に複数の脆弱性が存在すると「JVN」で発表した。
脆弱性と脅威
セキュリティホール・脆弱性
「Animas OneTouch Ping」には、機密情報の平文通信(CVE-2016-5084)、不十分なランダム値の使用(CVE-2016-5085)キャプチャリプレイによる認証回避(CVE-2016-5086)、スプーフィングによる認証回避(CVE-2016-5686)の脆弱性が存在する。
これらの脆弱性が悪用されると、リモートの第三者によって、ポンプとリモートコントローラの間で行われる通信に含まれる患者の治療情報やその他のデータを取得されたり、ポンプに対する操作が行われたり、ポンプからの応答パケットを偽装されることでポンプに対する操作を妨害されたりする可能性がある。Animasの親会社であるJohnson & Johnsonによると、ファームウェアをリリースする予定はないが、当該製品を使用している患者や医療関係者には通知を送っているという。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》