「おうちIPS・DPI」でルーター/NAS/スマホ/IoT機器を守る製品、トレンドマイクロが発売
5日、トレンドマイクロは家庭内のIoT機器をサイバー攻撃から守る「ウイルスバスター for HomeNetowrk」を7日より発売すると発表した。
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ルーターやNAS、スマート家電など、以前からネットワークに接続される機器は、個人の家庭にも浸透している。これらを守るのは、基本的に各デバイスに組み込まれたセキュリティ機能だ。しかし、一般的にこれらの機器のセキュリティ機能は、PCなどより遅れている現状がある。新製品は対策が進んでいるが、ルーターなど5年前、10年前の製品を使っている家庭はめずらしくない。また、スマートフォンも、Wi-Fi経由の場合セキュアブラウザやフィルタリングアプリが機能しないという問題もある。
すでにスマートTVがランサムウェアに汚染される被害がではじめているが、今回トレンドマイクロが発表した製品は、まさにこの問題に対応するためのものだという。
ウイルスバスター for HomeNetworkは、家庭内のBBルーターなど、デフォルトゲートウェイとして設定される機器のLAN側に接続される小さい「箱」だ。つまりアプライアンス製品となる。ARP(Address Resolution Protocol)を利用してLAN内の各デバイスのアドレステーブルをチェックし、それらのデフォルトゲートウェイを自分に変更する。以降は、LAN内の各デバイスの通信を監視し、ルーターの設定変更、DPIによる各デバイスに対する攻撃パケット、不審なデバイスの接続(Wi-Fi経由、物理的接続)などを検知し、攻撃をブロックしたり、警告やメッセージを指定したスマートフォンアプリに送ったりしてくれる。ルーターやNAS、Webカメラなどの管理パスワードの強度を調べる機能や、デバイスごとに持ち主を設定してペアレンタルコントロール(フィルタリングや時間制限)機能も備わっている。
この製品は、12月7日 午後1時よりトレンドマイクロのオンラインショップで発売が開始される。価格は税込みで19,244円で、最初1年分のライセンス(同社のプロテクションサービス)が付属する。2年目以降は、PC用のウイルスバスターのように年次更新をする形となる。
これからは、一般ユーザーがあまり意識しない形で、さまざまな家庭用製品がインターネットに接続することが予想される。個別の機器のセキュア設計、セキュリティ機能の実装は重要だが、古い製品の保護や家庭内ネットワークレベルで均一な保護を考えた場合、このようなアプライアンス製品による対策ソリューションの考え方は有効かもしれない。
《中尾真二》
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