IoT と AI がもたらすパラダイムシフト「PDCA」から「CAPD」へ ~ 電機大 安田学長
「セキュリティフォーラム2017」が2月8日開催された。基調講演は東京電機大学学長安田浩氏による、IoT、AIがとサイバーセキュリティに与える影響と考え方。
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安田氏は、初期のWebの技術的特徴は画像同報通信にあるといい、ホームページや掲示板など誰でも情報発信ができる時代をもたらした。これをWeb1.0とするなら、Web2.0は双方向感性通信となり、ブログやSNSによるユーザー参加型の通信、つまりネットの井戸端会議の時代だ。
●Web3.0に求められるもの
現在はIoT、IoEによってすべての物と知識(情報)が接続されるWeb3.0だという。Web3.0では、IoTによって収集されたあらゆる情報を使い、VRやAIによって時間軸をさかのぼった情報にもアクセス可能になる。時間軸を超えるというのは、あらゆるものにつながるIoT/IoEの情報を使えば、そのときに起きた事象を実際の記録データをベースに再現できるということだ。過去の資料から出来事をモデル化して「こうだっただろう」と再現するのではなく、そのとき起こった事実を現場のセンシングデータによって再現できる。
Web3.0の時代には、膨大な情報を収集、管理する基盤、アクセスするための大容量のネットワーク、情報再利用のための巨大アーカイブ、あるいは個人型検索エンジンやプライベートアーカイブといった情報インフラが必要となる。安田氏は、Web3.0のキーとなる概念として世界最先端IT国家創造宣言、超スマート社会(Society 5.0)、インダストリー4.0、IoT/IoE、AAL(Active Assistant Living:積極的自立支援)、DDI(Data Driven Innovation:データ駆動型革新)、CPS(Cyber Physical System)、ビッグデータ/ディープラーニング、AIネットワーク化/自己学習AIの9つを挙げた。
しかし、これらを役立つものにするには「安心・安全環境の構築が必須であり、それを担保するのは透明性と匿名性である。(安田氏)」とし、セキュアな情報基盤の存在を強調した。
どういうことだろうか。
《中尾 真二》
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