米国防総省がサプライチェーン保護のセキュリティ認証公開 ほか ~ 2019 年 9 月のふりかえり [Scan PREMIUM Monthly Executive Summary]
米国防総省はサプライチェーンに関連した脅威を重く受け止め、ペンタゴンの機密データを扱う請負業者向けに Cybersecurity Maturity Model Certification ( CMMC )を公開しました。複雑でクモの巣のようなサプライチェーンを隅々まで保護することを目的としています。
脆弱性と脅威
脅威動向

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【1】前月総括
日本代表が奮闘中のラグビーW杯が開幕しました。一部では反捕鯨を理由としたサイバー攻撃( Operation KillingBay )の噂が囁かれていましたが、現在のところ大規模な事案は報告されていません。一方で、Virustotal 上でオリンピックに関連した悪性コードを含む不正ファイルがアップロードされるなど、来年に向けた不穏な動きも報告されていますので、大イベントに関連した事案におきましては引き続き警戒しておく必要がありそうです。(ラグビーW杯は 11 / 2 までと長いですが・・・)
諸外国の状況ですが、米国とイランによるサイバー戦争が話題です。米国、イランの双方で攻撃が報告されており、しばらく水面下での攻防が続くものと予想されます。
セキュリティ管理に関するものとしては、Metasploit が今年5月に報告されたリモートデスクトップの脆弱性「 BlueKeep 」の攻撃コードをリリースしました。同脆弱性に関する攻撃コードは、ワーム化に悪用される恐れがあったため、複数の研究者が非公開とされていたものです。
また、米国ではペンタゴンと関係するサプライチェーンの脅威に対し、Cybersecurity Maturity Model Certification ( CMMC ) を作成中です。現在、日本企業におきましても、一部の産業分野においては標的企業のサプライチェーンに関わる事業者を標的としたサイバー攻撃が散見されています。その意味では同資料は参考になるものとなりそうです。
《株式会社 サイント 代表取締役 兼 脅威分析統括責任者 岩井 博樹》
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