考察「能動的サイバー防御(Active Cyber Defense)」 | ScanNetSecurity
2025.11.21(金)

考察「能動的サイバー防御(Active Cyber Defense)」

 日本電気株式会社(NEC)は2月10日、「能動的サイバー防御」についての考察を同社セキュリティブログで発表した。NECサイバーセキュリティ戦略統括部セキュリティ技術センターの郡氏が執筆している。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
PassiveとActiveな防御の融合のイメージ
PassiveとActiveな防御の融合のイメージ 全 1 枚 拡大写真

 日本電気株式会社(NEC)は2月10日、「能動的サイバー防御」についての考察を同社セキュリティブログで発表した。NECサイバーセキュリティ戦略統括部セキュリティ技術センターの郡氏が執筆している。

 2022年12月16日に安保3文書が閣議決定される前の段階では、「積極的サイバー防御」という名前で導入が検討されていることが報道されていたが、後に「能動的サイバー防御」という用語に変更になっている。郡氏は「積極的」が攻撃的なニュアンスを想起させることを懸念したと推測し、英語文書では変わらずActive Cyber Defenseという記載であることを指摘、日本国内向けの説明と考えられるとしている。なお「能動的」という単語は、サイバー以外のパートでも意識的に使用されている。

 サイバーセキュリティ分野におけるActiveは、Passiveとの対比としての意味が大きく、基本的にはOffenseの意味合いを含んでいないことがほとんどで、FWやIDSのような待ち受ける防御だけでなく、ログ探査やマルウェアハンティングなど、より能動的・積極的な防御を指している。

 郡氏は同ブログにて、国家安全保障戦略のサイバーセキュリティ部分の紹介や、「能動的サイバー防御」の一部がDefend Forwardに近い考え方ではないか、インテリジェンス組織に任務を与えるのではないか、といった考察を行っているが、そもそも明確な定義が示されておらず、定義に際してはOffenseをどう扱うのかが重要なポイントであるとしている。

《高橋 潤哉》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. アスクルへのランサムウェア攻撃、ASKUL(事業所向け)サービスを先行して復旧対応

    アスクルへのランサムウェア攻撃、ASKUL(事業所向け)サービスを先行して復旧対応

  2. アスクルのランサムウェア感染、「無印良品ネットストア」利用者の個人情報が流出した可能性

    アスクルのランサムウェア感染、「無印良品ネットストア」利用者の個人情報が流出した可能性

  3. テインにランサムウェア攻撃、グループ各社にも影響

    テインにランサムウェア攻撃、グループ各社にも影響

  4. 「レンタル wifi カシモバ」への不正アクセスで 9 名のカード情報が漏えい、改ざんから1日で発覚

    「レンタル wifi カシモバ」への不正アクセスで 9 名のカード情報が漏えい、改ざんから1日で発覚

  5. 公開サーバのファイルと同じ ~ サイバー攻撃グループ名乗る人物が「IIJ からソースコードを盗み出した」とファイルを添付し投稿

    公開サーバのファイルと同じ ~ サイバー攻撃グループ名乗る人物が「IIJ からソースコードを盗み出した」とファイルを添付し投稿

ランキングをもっと見る
PageTop