食品や飲料品盗難が全体の 22 %「サプライチェーンリスク・インサイトレポート2024」BSI | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

食品や飲料品盗難が全体の 22 %「サプライチェーンリスク・インサイトレポート2024」BSI

 BSIグループジャパン株式会社は3月19日、 2023年の世界のサプライチェーンリスクに関する報告書「サプライチェーンリスク・インサイトレポート2024」を発表した。

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 BSIグループジャパン株式会社は3月19日、 2023年の世界のサプライチェーンリスクに関する報告書「サプライチェーンリスク・インサイトレポート2024」を発表した。

 同レポートでは、主要なグローバルトレンドを特定するとともに、より円滑な世界貿易を支援し、公正な社会と持続可能な世界への前進を加速するための6つのインサイトを紹介している。

 BSI(英国規格協会)の分析によると現在、食品・飲料品は盗難被害全体の22%を占め、農作物の盗難も10%に上昇、今やハイジャック事件の10件に1件を占めることが判明した。高額商品と比べ食品は、追跡装置や盗難防止技術が使用されていない傾向が強いため、輸送中の盗難が比較的容易に行えると推測している。電子機器の盗難件数は横ばいで、高額商品が引き続き盗難の標的となっている。

 貯蔵施設からの盗難は26%から21%に減少しているが、コンテナやトレーラーの盗難は4%から14%に、従業員の持ち物、トラックの部品、現金の盗難は7%から10%に増加している。盗難が最も多いのはヨーロッパの37%で、北米が23%で続いている。貨物の盗難は依然多く、同レポートではスマートテクノロジー・ソリューション活用の重要性を示唆している。

 同レポートでは、組織が優先的に取り組むべき課題として、下記の6点を挙げている。

1.協業への意欲は、組織が今日のサプライチェーンの課題によってもたらされる機会を発見するのに役立つ:どの組織も単独では成長を加速できない。

2.リスクの性質の変化を認識することは、組織がさまざまな事態に備えることを可能にし、大きなチャンスを引き出す可能性がある。

3.データと実用的な洞察力によって、リスクに対する積極的なアプローチをとることで、脆弱性を管理し緩和することができる:これらのインサイトは、今日のサプライチェーンの課題を解決する手段となる。

4.地政学的に不確実な時代には、機敏で適応力のある考え方で刻々と変化する世界情勢に取り組むことが重要。

5.気候変動に関連する事象を360度の視点からとらえることは、将来のオペレーションに役立つ可能性がある:極端な気候変動の「新時代」には、新たなアプローチが必要。

6.急速に変化する法規制に先手を打つことで、サプライチェーンにおけるコンプライアンス含め、競争上の優位性を確保することができる。

 BSIのサプライチェーン・ソリューション担当グローバル・ディレクター Jim Yarbrough氏は「食品と飲料は、サプライチェーン内での輸送中に盗まれる商品の上位を占めています。このような商品は常に需要が高く、インフレ要因により過去数年間は急激な価格上昇が続いています。現代のグローバルサプライチェーンが直面する課題によりよく対処するため、サプライチェーンリーダーはサプライチェーンインテリジェンス・ソリューションを最大限に活用することにより、プロアクティブで強固なサプライチェーンリスク管理戦略を実施することができます。」とコメントしている。

《ScanNetSecurity》

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