独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)は3月19日、国際的なサイバーセキュリティー業界団体クレスト(CREST)へのヒアリングをビジネス短信として発表した。
クレストは、2006年に英国で設立された非営利団体で、加盟組織の評価・認証や能力構築プログラムの提供などを通じたサイバーセキュリティー業界の品質水準の向上を進めている。会員制度を採用しているクレストには、世界で500超の組織が加盟している。加盟には要件を満たす必要があり、既に技術的に成熟した企業だけでなく、今後会員要件の充足を目指す企業向けに段階的支援制度を設けていることが特徴となっている。
JETROが3月9日に行ったヒアリングでは、クレストのアジア太平洋地域マネージャーであるナイジェル・フェア氏が、日本における認知拡大や人材・企業育成支援に意欲を示している。
ナイジェル・フェア氏は、日本のサイバーセキュリティー能力について、「高い技術力があり、優秀な人材は多い」と評価する一方で、その能力を対外的に証明する「保証」の仕組みが重要だと指摘し、クレストの認証制度が活用できる分野だとしている。特に、銀行・金融、重要インフラ分野では、サービスを調達する側が、委託先の技術力や運営体制を客観的に把握できることが重要であり、英国、EU、オーストラリア、シンガポールなどでは既に同様の枠組みが活用されていることから、日本でも導入余地は大きいとの見方を示している。
