Google がウェブを AI の餌食にする共食いの構図 | ScanNetSecurity
2026.05.27(水)

Google がウェブを AI の餌食にする共食いの構図

 「なぜ今の Google 検索はクソなのか?」という質問への回答に引用されたリンクは、ポーランド系 SEO 専門家のブログ記事『Google 検索が死にゆく理由と代替検索法』、さらに IT 系ブロガーの投稿『なぜ Google 検索はここまでひどくなったのか? 便利な回避策付き』そして、Reddit スレッド『Google 検索が劣化してるのって俺だけ?』、そして経済学者の『Google 独占問題を経済学で斬る』である。

国際 TheRegister
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 先週開催された Google の開発者会議 I/O 2026 で、同社の検索担当 VP、リズ・リードは同社サービス「 AI モード」の急速な成長を誇らしげに語った。Google はこれを「エンドツーエンドの AI 検索体験」と呼んでいるが、外部の観察者たちはただ単に「検索の終わり」と呼んでいる。

 「 AI モードのクエリ数は驚異的な成長を見せており、ローンチ以来四半期ごとに 2 倍以上に増加しています」とリードは述べ、AI モードが現在月間 10 億人以上のユーザーを抱えていることを明らかにした。

 彼女は続けた。「さらに注目すべきは、ユーザーが超具体的で詳細な本当の質問を、その複雑さのままに投げかけてくれていることです。検索がそれらに対応できることを知っているからです」

 リードの言葉は確かに正しい! 我々も「なぜ今の Google 検索はクソなのか?」という「本当の質問」を AI モードに投げかけてみた。すると衝撃の回答が返ってきた!(と、言いたいところだが、予想通りだった)

 チョコレート工場(Google の秘密主義的で魔法のような企業文化を揶揄する表現)の AI 検索代替機能は下記の完全に信頼できる回答を提供した。

 「あなたが感じていることは決して気のせいではありません。ユーザー、技術批評家、研究者たちの調査で Google 検索の品質低下が数字で実証されています。最大の問題は、検索エンジンがもはや Web の最良の場所を見つけるためのツールとは感じられなくなり、代わりにユーザーを YouTube や Google マップなどの自社サービスに閉じ込めるか、広告をクリックさせて金を稼ぐためのマネタイズマシンに成り下がっていることです。Google 検索の劣化は、積極的な収益化、低品質コンテンツを上位表示させようとする SEO 業者との終わりなき戦い、そして AI 機能の破壊的な導入の組み合わせに起因しています」

 冒頭の「あなたの感覚は正しい」という迎合的な書き出しや、Google 自身の責任には一言の言及すらない点さえ除けば、この回答は妥当に思える。しかし、結果ページの目立たない場所に細かい文字でこう書かれていたのを我々は見逃さなかった。「 AI は間違える可能性があるので、回答を再確認してください」と。

 言い換えれば Google は、AI モードに対する責任を放棄し、回答の検証はユーザーに丸投げしている。AI モードの回答画面をよく見ると、Google の AI が他サイトのコンテンツを勝手にクロールしてロンダリング(laundered)した結果、無責任に生成したテキストの元ネタとなったウェブサイトへの引用リンクが申し訳程度に表示されていた。

 AI モードの最初の段落は、Google のサイトクローラーによって飲み込まれて消化された 4 つのオンラインテキストの残骸を表している。

 ひとつめは、ポーランド系 SEO 専門家で Google 検索の問題点についての鋭い分析で知られるタデウシュ・シェフチクの seo2 ブログの「This is Why Google Search is Dying and How to Search Instead(Google 検索が死にゆく理由と代替検索法)」。

 さらに IT 系ブロガーのテリー・ハッチンスが米国の投稿型メディアプラットフォーム Medium に投稿した『 Why Has Google Search Become So Annoyingly Bad ? (and some useful workarounds)(なぜ Google 検索はここまでひどくなったのか? 便利な回避策付き )』

 そして、ハンドルネーム Severe_Aardvark_3109 による Reddit スレッド『 Is Google Search actually getting worse, or is it just me ?( Google 検索が劣化してるのって俺だけ?)』、そして経済学ブログ Marginal Revolution で知られるアレックス・タバロック教授の『Some Simple Economics of the Google Antitrust Case( Google 独占問題を経済学で斬る)』である。

 AI モードの回答画面の二番目の段落は Google の内部から発信されている YouTube 動画と、ハンドルネーム Ok-Extent-7596 による別の Reddit スレッド『Am I going crazy or are search engine results becoming less and less accurate ?(俺がおかしくなったのか、はたまた検索エンジンが壊れたのか?)』から引用されている。


《The Register誌特約記事》

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