Okta Japan株式会社は7月30日、新たなグローバル調査レポート「Global CISO Insights 2026」を公開した。
同調査は、日本を含む世界6ヶ国(米国、英国、カナダ、フランス、ドイツ、日本)のCISO(最高情報セキュリティ責任者)をはじめとするサイバーセキュリティのトップリーダー306名を対象に実施した結果をまとめたもの。
同レポートでは、日本の調査結果における最大の特徴として、日本のCISOたちが世界で最も「セキュリティを重視」する姿勢を示している一方で、実際のガバナンスツールの導入で深刻な遅れを取っている事実を挙げている。
同レポートによると、グローバル全体では約半数(49%)の組織が「セキュリティよりもイノベーション(AIの迅速な導入)を優先する」と回答し、英国にいたっては約7割(68%)に達するなど、世界的にAIの活用を急ぐ傾向が顕著となる中、日本では「セキュリティ優先」が34%で、「イノベーション優先」の約30%を上回り、世界がAIの活用を急ぐ中で、日本企業は調査対象国で最も慎重に「セキュリティ第一」を掲げている独自の実態が浮き彫りになっている。
高いセキュリティ意識とは裏腹に、日本のリーダーの14.5%が「自組織にはシャドーAIの効果的な検出機能がない」と回答しており、グローバル平均が5.2%で、英国(1.0%)や米国(2.3%)など他国が軒並み1~3%台にとどまる中で、日本における初歩的なコントロールの導入遅れが突出した結果となった。
日本のリーダーの約12%が、AIエージェントのアイデンティティおよびアクセスガバナンスに対して「組織として一貫したアプローチをまだ持っていない」と回答しており、グローバル平均(6%)の約2倍に上るなど、ガバナンスの「未整備」な状態が大きな課題となっている。
Oktaでは、新しいタイプの脅威に対抗しつつ、AIのスピードでビジネスを推進するために、実践すべき4つの方法として下記を提言している。
1.AIエージェントの全体像を完全に把握する:見えないものは統制できないため、AIエージェントが「どこで稼働し、何に接続でき、何ができるか」をマッピングし、発見(ディスカバリー)することを戦略の基盤として優先する。
2.共有アカウントを廃止し「正規のアイデンティティ」を付与する:すべてのAIエージェントを、独自のライフサイクルとアクセス権限を持つ正規のアイデンティティとして扱う。
3.シャドーAIは単にブロックせず、ガバナンス下に置く:シャドーAIのアクセスを単にブロックするだけでは、水面下での利用をさらに助長する。新しいAIツールを迅速に評価・導入するプロセスを構築し、安全な選択肢を従業員に提供する。
4.取締役会との連携ギャップを埋める:AIのセキュリティを「ビジネスのスピードを遅らせるもの」ではなく「ビジネスを加速させるもの」として経営層に位置づける。ガバナンスの成熟度を根拠に、AI導入に必要なセキュリティ投資を確保する。
