クラウドセキュリティプラットフォームCloudbaseを展開するCloudbase株式会社は、2026年8月に米ラスベガスで開催された世界最大級のセキュリティカンファレンス「DEF CON 34」において、クラウドセキュリティ領域に特化したコンテスト「Cloud Village CTF」に出場し、準優勝を獲得した。
DEF CONは1993年から続く世界最大級のセキュリティカンファレンスであり、会期中には世界中の腕に覚えがあるセキュリティ研究者・技術者が集結し、専門セッションやハンズオンラボに加え、サイバーセキュリティの技術力を競うCTF(Capture The Flag、セキュリティ上の課題を解き「Flag」を奪い合う競技)が行われる。会期中のCTFには、事前予選を勝ち抜いたチームのみが参加できる「DEF CON CTF Finals」と、テーマ別の「Village」内で競われる部門がある。その中でクラウドセキュリティをテーマとするのが「Cloud Village CTF」であり、AWS・Microsoft Azure・Google Cloudなど主要なクラウド環境を題材に、約40時間・60問以上の問題の得点を競う形式となっている。
Cloudbaseが同コンテストに参加するのは、昨年に続き2度目である。初挑戦だった前回は4位という結果だったが、今回は実際に1問以上正解したチーム260チームの中で準優勝、日本チームの中では首位という結果を残した。優勝チームとの得点差はわずか50点だったという。
Cloudbase社は創業以来「日本企業が世界を変える時代をつくる。」というミッションのもと、特にクラウドセキュリティ領域の専門性に優れている。今回の挑戦は単なる競技参加にとどまらず、最新の脅威手法や攻撃パターンを競技を通じて実践的に学び、プロダクト開発の堅牢性向上につなげる機会と位置付けており、同社は来年以降も「Cloud Village CTF」への挑戦を続け、世界一の獲得を目指す方針を示した。
参加メンバーである同社VP of Engineering 成瀬真は、「優勝との差はわずか50点で、誇らしさと悔しさを同時に噛み締めている。エンジニアの専門性に加え、AIエージェントを使いこなす力も磨きながら(中略)次こそ優勝を目指す」とコメントした。今回が初挑戦だったEngineering Manager 堤祥吾は、「普段のクラウド×セキュリティという業務ドメインの知見をコンテストという形で発揮できたのは、純粋に楽しかった」と述べた。同じく初挑戦だったSoftware Engineer 歌川耀は、「問題に取り組む中で、個々の設定ミス・脆弱性が連鎖し攻撃経路を形成していく様は学びになり、同時に面白くもあった」とコメントした。
Lead Product Engineer 佐藤琢斗は、「今年は生成AIの性能が昨年以上に向上しており、エンジニア個人の技術力はもちろん、AIをいかに使いこなすかという観点も勝敗を左右する大会だったと感じている。前回から順位を上げることはできたものの、競技終了のわずか15分前に逆転を許し、目標としていた優勝には届かなかった」と振り返った。
本誌の取材によれば、ラスベガスに渡航して現地参加した4名はホテルの1部屋に男性4人で寝泊まりしながら、約40時間の競技に挑んだ。夜を徹してモニターと向き合い、Flagが取れるたびに大きな歓声を上げ、行き詰まれば額を突き合わせて糸口を探る様子は、さながら部活の夏合宿を思わせる光景だったという。同じ部屋で寝食を共にして技術者としての自分自身とチームの限界を超えた経験は、単なる競技参加にとどまらずプロダクト開発チームの結束をも確かめる時間となったことだろう。

