デジタルアーツ株式会社は 10 月 21 日、同社クラウドサービスの運用環境および社内環境への不正アクセスについて発表した。
同社は、昨今のサイバー攻撃の増加を受け、10 月 9 日に AI を活用してシステム・製品および社内環境の総点検を実施した。その結果、従来の点検では発見に至らなかった不正アクセスの痕跡を発見したという。発見した痕跡には、2025 年 7 月頃にさかのぼるものが含まれている。
同社によると、クラウドサービスの運用に用いる認証情報が第三者に不正に取得され、これを用いてサービス運用環境に侵入されていたことが判明した。この侵入により、以下のクラウドサービスを利用する一部顧客の情報が第三者に閲覧された可能性がある。
・i-FILTER@Cloud
・m-FILTER@Cloud(Modern Edition)
・m-FILTER MailAdviser Microsoft 365 対応版
・FINAL CODE@Cloud
・z-FILTER
・Desk
なお、10 月 21 日正午時点で、顧客情報の外部への持ち出しは確認されておらず、本件に起因する情報の悪用や二次被害の報告も受けていないとしている。
同社は二次被害を防ぐため、上記クラウドサービスを利用するすべての顧客に対し、管理者用および利用者用パスワードの変更を求めている。追加の対応が必要となる一部の顧客には個別に連絡する。なお、顧客が自社環境に導入しているソフトウェア版は本件の対象外である。
同社は発覚後の対応として、不正アクセスに使用された認証情報の無効化、運用に用いる認証情報の交換、不審なプログラムの停止、サーバー認証鍵の交換を実施した。10 月 21 日正午時点で新たな不正アクセスは確認されておらず、監視を継続している。あわせて、今後のサイバー脅威の変化を見据えたサービスとネットワークの再構築にも取り組んでいるという。
今後は関係機関への報告と必要な協力を行うとともに、認証情報の管理、アクセス管理、監視体制を強化し、再発防止に取り組むとしている。
最も古い痕跡は約 1 年 3 か月前のものであり、従来の点検方法ではこれを見抜けていなかったことになる。一方で、同社は自ら実施した総点検によって侵入を発見し、公表に至った。同社は「情報セキュリティ製品を提供する企業として本件を重く受け止め」、再発防止と信頼回復に全社を挙げて取り組むとしている。

